トレジャーハンターちゃん 2020-08-14 14:39:57 |
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な、な、な……っ!
( 振り向いた時、彼はちょうどこれから上半身を着るところだったらしく、軽く屈んで潜水服に手を掛けていた。覗いたみたいになってしまった、とはっとして目を見開いた所に、揶揄うような言葉を投げかけられて頭がぼっと熱くなる。咄嗟に目を離せなかったのは、燦々と降り注ぎ、砂浜からも照り返す日光の中では、彼の体が矢鱈と鮮明に見えたから。一瞬の間にその筋肉や肌の色が目に焼き付き、暫く返す言葉を失って。動揺を隠せずにいるうちに、あろうことか彼は腰に手を当て、男性的なその体を見せつけてくる。)
えっちなのは、ジェフの方でしょっ!良いカラダしてるからって、自慢してないで、さっさと着なさいよっ!……ああ、もーっ。
( 漸く絞り出したのは、叱責じみた台詞。自分の動揺を発散させるような勢いの良い声音ではあるが、未だ頬は赤く染まり、発言も充分に精査できない余裕のなさ。兎に角、そう言い放つと、くるりと背を向け、顔を覆って悔しげな声を上げ。どうしてジェフのペースに飲まれてしまうのか、いつもいつも自分ばっかり、と脳内で反省会を行いながら。)
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