(急いで店を出ると、足早に坂道を歩く。背後の車にクラクションを鳴らされ) っ…なんだよ、横寄ってんじゃん。 (怪訝な顔で後ろを振り向くとサングラス姿の母親が助手席の窓を開けて手を振った。慌てて帰るほど家が好きなの?と、笑う彼女にドアを開けられ) 夕莉と慎平、うちに来てるんだ。 (フッと笑い、車に乗り込み)