偉大魔女の娘と白猫 2020-04-28 20:15:42 |
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>オータス様
「あー、一々謝ンなくていいぜ?素直に腹割って喋れるってなかなかないからなァ」
まァ、ちょっと傷ついたけど、と言う割には表情も声色も明るい。こう言う奔放な教育方針がメアリーテューダーの生徒の自由さに拍車をかけている。この教師にしてこの生徒ありというものだ。
『……ッ!』
人前で話してしまったことに気づき、ハッとして項垂れる。どうやら人前で気安く口を開かないことが高貴の証という大蛇のプライドが傷ついてしまったようだ。そんな大蛇をよしよしと慰めながら、使い魔と抱き合う少年も撫でる。
「タンザ滅多に喋らないから驚かせちまったな。ごめんな。いやァ、でも、俺も70年ぶりにタンザの声聞いたわ」
滅多に喋らない奴がいきなり喋ると怖いよな、と冗談を交えつつ落ち着いたトーンで話す。面白さと懐かしさを隠せないような何とも言えない表情を携えて。何処でもいいから穴に入りたい気分なのか、大蛇はすっぽりとシャツの中に顔を突っ込む。
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