真夜中のピエロさん 2020-04-23 07:13:16 |
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>アイリールーシ、ディンク
「悪霊除けの石だ……。でもおじちゃんは悪霊ではないので効かないのでした。」
そう言って手袋を外すと素手で石を掴める事をアイリールーシに証明して見せた。
それにしてもこの世界には似つかわしくない輝き方をしているな……などと手にした石を観察していると、突然『探しましたよ。』と声をかけられ視線をそちらへ渡す。そこには湧いて出てきたかのように1人の男がこちらに向かって近づいてきた。
『こんな所までいらっしゃったのですね。ピクニックにしては随分と遠くまで来たものです……。』
彼はカルコサの直属の親衛隊に属し、隊長として親衛隊第五部隊を率いている。
カルコサはアイリールーシを背中に隠すようにして男の前に立ちはだかった。
『さあ、城へ帰りましょうハs…?!』
城を離れたので探しにきたという男が近寄ると最後まで言い終わらないうちに、カルコサがその言葉を言わせまいと赤い石を握りしめ顎に右フックで男の顎を打ち抜いた。瞬く間に顎を跳ね上げ、__パアン!! と強烈に強力に鋭い音が響く。
「シュヴァルツ…………まさか貴様とこういう形で決着を付けるとはな。本来ならば正気だった貴様と決着を付けたかったが…………残念だ。」
砕け散った顎を押さえて膝から崩れる男は喉の奥から言葉にならないうなり声を漏らし、邪悪なオーラを身体中から噴出していた。
そんな元部下だった男を前にして何かを思いついたようにフンと鼻でせせら嗤うと男の肩を鷲掴み胸の中心部へ赤い石を突っ込んだのだ。
『__________ッッッッッッッッ!!!!!!』
悪霊と化していた男は赤い石のエネルギーは邪悪な肉体を弾き飛ばし、みるみると内側から浄化されていき最後には跡形もなく散りとなって消えてしまった。
「はぁ……まったく。」
ため息を吐きながら残骸から赤い石を拾い上げてポケットチーフで綺麗に拭ってふきとると、「助かった。」と礼を言ってアイリールーシに赤い石を返した。
『……フハハハハ使えない男だったようだ。』
惜しい部下を亡くしたと悲しみに打ちひしがれる暇もなく、今度は三体ほどの悪魔が現れその後ろにはシュヴァルツの悪霊化した配下を率いている。
どうやら謀反を起こすように唆したしたのは奴らのようだ。
(宜しければ戦闘イベでも)>all様
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