真夜中のピエロさん 2020-04-23 07:13:16 |
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>ミナセ様、ディンク様
「人見知r…はァ!?そんなんじゃねぇからな!俺は!慎重なだけだ!」
まさか世間様にそのようは目で見られているとは気づかなかった。すっかり動揺してしまい、よく分からない反論が口をつく。慎重とか関係なく、ただただ興味がない故の結果だろうが、と自身の心の中で悪態をつく。相手のペースに乗せられていることを悟り、咳払いを一つ。
「おーおー、可愛いお坊ちゃまを虐めるのが大好きなんだよ。悪魔ってやつはなァ」
よかったなぁ両想いだぜ、と冗談交じりに返す。悪魔のノリに合わせられるこの男は確かに堕天したんだろうな、などと今更ながら実感する。関心が湧いたのか何なのか自分にも分からない。
「んァ?客引きなんてのはお前がやってくれてんだろ?俺が宣伝しなくても堕天使から小耳に挟んだもンでって色んなやつがくるぜ」
天使ってのは世渡り上手なのかねぇと返事が来ても来なくても困らない調子でさらっと呟く。普通とされるものから遠ざかると魅力的に映るのは、悪魔の世界でも同じらしい。
「こう言うのは勘じゃわからねェよ。あんまり他の奴の前では言うな」
彼奴らは平気でお前を喰い物にするぜなんて柄にも無い忠告を一つ。大人しく素直に受け入れる彼女が気に入ったのだろうか。これまた自分にもよくわからない。今日は、らしくないことがたくさん起こる。
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