下級妖怪 2019-12-07 18:50:28 |
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>三狸
(非現実的な。あまりにも非現実的な発想は一度頭を過ぎった後に、虚空へと消え失せた。私の身体は確かにこの場に存在し、記憶も意識もはっきりと残っている。知覚し得る全てが、これは現実だと語り掛けてくる様だ。人らしき騒めきに雑踏を思えば、一度の瞬きを経て見える景色に口許を閉ざし得ず、斯くて漏れ出たのは素っ頓狂で誰の耳にも届かない程微かな声。慌てて振り向こうとした刹那、__目の前に見知らぬ男が現れた。想定外に接触を試みられた様だ。何処からやって来たのかも分からない_辛うじて、降りてきた様な残像を見た_彼をまじまじと見つめる。自分よりも幾分も高い背丈、細い体躯は何処か女性的で妖艶さを纏っている様で、得も云えぬ抗い難い魅力に圧倒されてしまう。手入れを怠りがちなのだろうか、髪の毛は野生の獣の荒れた毛並みを思い出す其れと、如何にも胡散臭げな笑み。普段ならば信用どころかまともな対話も避けようとするだろう彼に対峙した今この瞬間の思考は、随分と目紛しく。最善手など判別も付かぬまま、所々詰まる声で救いを求める様に、)
…ま、迷子と言うか。此処、何処ですか?私さっきまで都内に居て、い、いや、と言うか貴方は一体、
(/素敵な文章を紡がれるのですね…!ついつい何度も読み直しては顔が緩むのを抑えられませんでした!
読み方を書いておらず申し訳ございませんでした!主様の仰る通り、「なぐも さく」で間違いありません。お返事は亀の歩みとなってしまいますが、何卒宜しくお願い致します!)
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