斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
通報 |
死守ってそんな大袈裟なことでも…( 此方が席取りを頼むと真剣な面持ちで死守するという相手。その言い方がどこか風変わりだが此方が頼んだことに真剣になってくれているのは分かり少し微笑ましく思え。次いで時間差で返ってきた答えに始め目を瞬かせるも、あーさっきの返答かと思えば、律儀なんだぁと思い。自分の定食が出てくるのを待っている間に相手を横目に見てみるとどうやら相手の天ぷら定食が先に出てきたようでその定食を受け取ったときの相手の綻ぶ笑顔を見て“ ああ…素直なんだな… ”とまた心が癒やされるのを感じて。相手が再びトレイを持って席の死守を宣言に来れば、先程は大袈裟なことだと言ったがその真剣な様子が面白く「ああ…頼んだ。」と任せてみることに。数分後自分の焼きサバ定食を受け取り相手の分のセルフのお茶を一応用意して一緒にトレイに乗せて相手の姿を探せば、これまた律儀に食べるのを待つ姿を見つけその姿が無邪気な子犬のように見えれば思わず小さく吹き出して。気を取り直して相手の死守してくれた席へ向かえばトレイをテーブルに置き、相手の向かいの席腰掛けて。「席、ちゃんと死守してくれて助かった。…あと別に先に食べててくれてよかったんだぞ?天ぷらは温かいうちに食べるのが一番だからな。」持ってきたお茶を相手のトレイの手前に置きながら席を死守してくれたことの礼を言えば、天ぷらに視線を落として。それからじっと相手を見て「…お前って猫みたいだと思ったけど、犬っぽくもあるよな。あー…でもさっき中庭で日向ぼっこするって言ってたけど今の時期は日向でも寒いから風邪引くし気をつけろよ。」どこかのんびりでマイペースでふわりとした雰囲気は猫っぽいが、根は実はしっかりしてそうで人懐っこくもあり此方が頼んだことを全力で応えてくれるところは犬っぽいと思って。思ったことを口にしつつ此方が先に食べ始めないと相手は食べなさそうなので「いただきます。」と手を合わせてから箸を取って )
トピック検索 |