斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
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……そうか…、……( 此方から口付けても嫌悪感を示さない相手はそれどころから再び迷いのない瞳でまっすぐに気持ちを伝えてくれて。相手の混ざりけのない純真な言葉がトスンと胸に刺されば、相手を掴んでいた手を離して少したじろぐように半歩距離と取って薄く染まる頬を隠すようにくしゃりと前髪を抑えて俯き。こんなにも感情が溢れ出して表情を隠しきれないことは今までにあっただろうか。だがトクトクと早鐘と打つ鼓動に反して理性も働いており少しの沈黙のあと前髪を抑えていた手を下ろすと相手の目を見て「……斎藤、お前の気持ちは嬉しい。……だが答えをだすのにもう少しだけ時間をくれないか。気持ちの整理がまだついていないんだ。勝手ですまない。」相手と自分は生徒と教師、好意的感情で自由に動ける関係ではなく、しがらみがありすぎる。相手を傷つけ困難を強いる可能性もあって。もちろんすぐに答えを出さないことも相手を傷つける要因にもなるが、相手が大事だからこそ誠意を持って返事がしたくて。まあ一番の要因は自分が神経質なだけではあるが。「…年下のお前にここまで言わせて情けないとは思ってる。でも少しだけ一人で考える時間が欲しい。」真摯な瞳で相手を捉えてはいち生徒ではなく一人の人間として向き合い頭を下げて )
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