斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
通報 |
サイトウ?…知るかよ。そんなことどうでもいいんだ。今はそれよりも…( 今居るのは学校の昇降口、相手の姿を見失って始めは今まで生きてきた中でないくらいに焦ったが冷静になれと気持ちと落ち着かせ。学校内は広い。相手をやみくもに探すよりもとりあえず相手が学校から出ることを考えて必ず通過しなければならない昇降口で相手の姿を待ってみることにして。しかし相手より先に姿を現したのは、この赴任先で偶々一緒になった幼馴染。赴任早々、幼馴染がこの学校の体育教師だと知って偶に話はしていたものの昔からそりが合わないためあまり関わらないようにしていた。が、今相手を探し出して話さなければならない大事な時にこの幼馴染は暇なのか昇降口に居た自分を見つけて絡んできて『お、なんだなんだ誰か待ってるのか?昔は下駄箱で好きな奴待って告白なんてしたよな。懐かしい。あ、…サイトウって覚えてるか?』と。そして冒頭の自分の台詞に至るのだが、サイトウと言うのは相手の事ではなくサイトウ違いで、高校時代のクラスメートで自分に告白してきた男子のこと。昔の話のため殆ど記憶が薄れていたし今は本当にそれどころではなかった故に煙たそうにして相手の姿を探し周りを見回して。それでも幼馴染はしつこく話掛けてきて『とか言ってサイトウのこと好きだったんじゃないのか?』「好きな訳ないだろう。」『ははッ、そりゃそうだ。男となんて出来ねェよな。キスだって気持ち悪くて出来ないよ。な?』「……今忙しいんだ。悪いけどまたにしてくれないか。」『へいへい、わぁーたよ。ンじゃまたなァ』手をヒラヒラして去っていく幼馴染に疲労感が増して溜息を吐くもこうはしていられないと再び相手が姿を現さないか見回し。この時、先程の幼馴染の最後の問いかけに、自分はスルーしたつもりなのだが見る角度によっては小さく頷いているように見えることには気付いていなくて )
トピック検索 |