斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
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……ふふ…だったら病み付きになって下さい…。
( 自分のどや顔と言葉に彼の瞳はぱちぱちと瞬く。しかし笑み溢し自分と遭遇率が上がるか一緒に行くかと口にする彼に敢えて一緒に行きたいとは答えずに悪戯に目を細めてはクスクス笑ってそれなら病み付きになって下さいと告げて。少しの緊張も紫色の液体の味が口に広がれば和らいでいくも自分の内情知らぬ彼からの揶揄混じりではあるが普段と変わらないトーンで言われた言葉に暫くフリーズして。コトンとコップをテーブルへと置いてはみるみるうちに耳まで赤くなって「…………態とです…」彼から視線を逸らしてそう呟くと残ったプリンをスプーンで掬い口へと運ぶと俯きもぐもぐと咀嚼して。本当はもちろん態となわけはない。恒例のうっかりミスで。しかしもぐもぐしている感にも咄嗟に出た言葉なのに自分は嘘をついていると罪の意識に苛まれるやら彼の間接キス発言然り、間接キスをしてしまった事実にドキドキと胸の鼓動はうるさくて。ごくんとプリンを飲み込めば「……先生…ごめんなさい…態と…違います…先生の口つけたとこ…俺が口つけたら…間接キスで…先生嫌かと思って…つけちゃダメだって思ったら…先生…どこに口つけたか飛んでいきました…すみません…」逸らしていた瞳をちらりと彼へと向けて俯き加減にごめんなさいと謝罪して。きゅっとプリンの器を握り、赤裸々に胸の内をぽろりぽろりと紡いでは赤らめた顔のままぺこりと頭を下げて )
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