斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
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…ありがとうございます…。
( 俺だから…その問いかけに答える暇は与えて貰えずに此方を気遣う彼の言葉に微笑み何度目になるだろうお礼を告げて。着替えの準備を自分に託し、優しい手はまた髪を撫でてくれ離れていく背を見送る。ほんわか温かいのにほんの少し寂しさを感じつつもタンスから彼の着替えの服を取り出してバスタオルも取り出してはカーテンを開けて避けて畳まれた状態で置いてある彼の服。聞こえるシャワーの音に彼はここにいて自分の家のお風呂を使っている。意識してしまえば心臓の音はうるさくなって「…っ…?…なんでこんなにドキドキするんだろ…」初めての感覚に戸惑いながらもそっとタオルと着替えを置いて脱衣スペースから出てきて。彼には遠回しに大人しくしているように言われたが…少しだけなら動いても大丈夫だろうと冷蔵庫へ近づき冷凍庫を開いて中から冷凍されたご飯を取り出して電子レンジにかけて。冷蔵庫から梅干しと海苔の佃煮を取り出し。もちろん自分が食べるわけではない。さっき彼に食べさせて貰ったお粥でお腹いっぱい。ピーと音が鳴り電子レンジの扉を開けては温まっているご飯を取り出しては二つに分けてそれぞれに海苔の佃煮や種を取った梅干しを入れて塩をまぶしてラップでにぎにぎとおにぎりを握って。海苔を巻いたら完成。手は込んでいないが昨日から何も食べていない彼に何か食べて欲しくて。「出来た…ん…ご飯粒が…あむ…」握る際についたのか指についた米粒をペロリと舐め取ると満足そうに表情を緩めては出来上がった三角おにぎりを二つ皿に乗せてラップをして戸棚の中に忍ばせて。彼がお風呂から上がって来たらお茶を飲んで貰って、頃合いを見計らって渡してみようと思えば手を洗ってから彼に言われた通りにベッドに腰を下ろしてぼーっとしつつ大人しくしていて )
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