斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
通報 |
…いえ…お口に合うかわかりませんが、いっぱい飲んで下さい…。
( 礼を告げられるといよいよもって言えなくなってしまって悄々したまま、どこか諦めたように微笑み自分の普段飲むコーヒーの味が彼の好みだったらいっぱい飲んでくれと告げて。しかし彼は自分の変化に気づいてそれを気にしてくれたのか、てっきりコーヒーの準備をしに席を立つものだと思っていたのに茶碗を持ち直してスプーンで卵粥を掬い、ふーふーと再び息を吹き掛け、そのスプーンを差し出してくれてはぽつりと漏らした言葉にピクリと反応し「……ありがとうございます…いただきます…あーん…ん…美味しいです…」彼の優しさや気遣いが嬉しくて柔らかく表情を綻ばせ礼を伝え、口を開いてスプーンを口に含んで粥を食べて。もぐもぐ咀嚼しては幸せそうに美味しいと紡いで )
トピック検索 |