斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
通報 |
……ありがとう…ございます…。
( 優しい彼の声に導かれるまま再びベッドへ横にさせて貰い、ぽつりと礼を紡ぐ。額に張り付く前髪に触れ流してくれる手に成されるがままになりつつも水を用意してくれる彼を目で追って。出掛けると告げ頭を撫でてくれた手が離れていけば咄嗟に布団の中にあった手が彼の手を掴んで。「……あ……すみません…何か…手が…離したがりません…」自分自身の行動に驚きつつも掴んだ手は離れようとしない。どこか他人事のようにそう口にするも気恥ずかしそうに上目で見つめながら「……気を付けて…いってらっしゃい…です…でも…寂しいので早く帰って来て欲しい…です…」ゆっくり掴んだ手を離していきながらポソポソと本音を漏らせば掛け布団で口元を隠して )
トピック検索 |