斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
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火事場の馬鹿力があれば出来るかもな…ッ、いや俺が変にやせ我慢したのがよく無かったんだ。というか…湿布なんてよく持ってたな( 此方の少ない言葉で相手も状況をすぐに察してくれたようで、相手の言葉を聞いては以前相手が車の扉を開ける加減を気にしていた時に話していた会話を思い出し少し場の雰囲気を和らげるため冗談を溢し。足のことで謝る相手には首を横に振って、情けなく思いながら相手の肩を有難く借りると椅子に腰掛けて。椅子に座るだけでも足への負担が随分減って小さく息を吐き出すもどうやら相手は湿布を持っていて貼ってくれるようで。普通湿布がポケットに入っていることなんてない。相手にはどらやき好きの青いロボットのようなポケットでもあるのだろうかなんて足が痛んでいるせいか普段考えないようなことを考えつつ、目を瞬かせて純粋にやや驚いた表情を浮かばせ相手が手に持つ湿布に目をやって。「…ッ、嗚呼、ありがとう…。…うまいもんだな。…だいぶ楽になったよ。」痛みを感じたのは最初に足に触れられた時だけ。触っているのに触りますという少々ズレ気味な言葉も今は足の痛みを紛らわしてくれて癒やされれば気にならずに。湿布を貼られると湿布独特のスゥスゥした感覚がすればそれが気持ちよくて目を細めつつ、此方に気遣い献身的に手当してくれる相手の手際の良さを見てそれを褒めながら楽になったとお礼を言い、靴まで履かせてくれる相手の頭を撫でて。「手、汚れなかったか?」靴を触らせてしまったし手が汚れてないか気にかけるも先程ハンカチは使ってしまったため、とっさに相手の手取ると気休めだが自分の手で軽く撫でるようにして手についた少量の素直を払ってやり、手を離すと自分の隣の椅子をポンポンと叩いて )
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