斎藤 司 2019-10-30 11:40:32 |
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…宮本先生の役に立てて、よかったです…。…あ…ありがとうございます…。
( 改めて助かったと告げ自分の頭を躊躇いなくポンポン撫でてくれた彼に嬉しげにはにかむも、自然な動作で自分の汗をかいた額をハンカチで拭ってくれる様子にトクンッと心臓が跳ねる。汗でハンカチが汚れるのも厭わずに拭いてくれる彼を上目に見つめ、礼を伝えて。彼に触れられたのが髪なら最近はドキドキすると言うよりは嬉しいと言う気持ちが勝り平気になってきたのだが違う場所への接触に頬は僅かに赤く染まって。そろそろ車に戻るかと微笑む彼にこくんと頷いた所で扉が独りでに閉まり音を立てて完全に閉まってしまって。その直後に他の生徒の声がしていたこともあり原因はそれかもしれないと思いつつもいち早く扉へ向かってくれる彼を見やる。ポツリと呟いた声は真っ直ぐ自分の耳に届いてはもしかしなくても閉じ込められた…?と目をパチパチ瞬かせて。スマホを取り出してどこかに電話を入れてくれていたがそれも繋がらないのか、此方に振り返り眉を下げて閉じ込められたくさいと教えてくれ、面倒に巻き込んで悪いと謝る彼に小さく首を横に振る。「先生は悪くないです…俺にこの扉を開けられる力があればよかったんですけど…待っていたら開けて貰えるなら頼らせて…貰いたいです…。……先生も座りましょう…すみません…俺…気づかなくて…足、怪我しちゃってます…よね…?捻った感じですか…?ここに座って下さい…こっちの足ですか…?俺、湿布持ってます…貼らせて貰っても…?あ…、足…触ります…」此方に歩み寄って来てくれコートを肩に掛けてくれる彼の表情が歪んだことに気がついては椅子指差す彼に眉を下げてその手を掴んで自らの肩に回すようにして気づかなくてすみませんと謝っては彼にも椅子に座ろうと声をかけて。ゆっくり足に響かないように椅子まで誘導しては彼に座って下さいと告げながらも自然な流れで座って貰えば自分は前に移動して片膝をついて先ほど変化があったのは此方側の足だったかなと靴を脱がせては自分の膝へと足を置いてそっと触れて。熱を持っているように感じては靴下を脱がせてみると僅かに腫れているようにも見えて。制服の内ポケットから湿布を取り出しては貼らせて貰ってもいかと問いかけながらも既に靴や足に触れているのに少々ズレ気味に触りますと口にしつつ湿布をぺたりと真っ直ぐに貼りつけて。綺麗に貼れれば笑みを浮かべて靴下、靴と痛みが極力起こらないように優しく丁寧に履かせていって )
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