主 2019-06-14 23:12:16 |
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>西園寺様
有り難きお言葉。
( 将来の主人の奥様になり得る方だ、何か失態があってはいけない。普段より随分と畏まった調子で述べれば、労いの旨に恭しく顔を上げ。噂に聞いていたご令嬢はやはり花の様な可憐で儚い印象を齎す。差し出された白魚の如き手に己の片手そっと下に重ね、まさにエスコートの形にすれば視線を合わせて。「西園寺様は動植物がお好きとお聞きしましたが。…それでこの庭園に?」穏やかな日差しと真っ白なワンピースが煌めき眩しさを感じざるを得ない。少し双眸を細めた先、相手の返答を待ち乍ら緩慢な速度で歩み始め )
>茜様
…なに、その恐怖満載の宣告は。
( 主人の言葉に身震いすら見せぬものの、僅かに慄いた声音で問うては肩竦め。部屋自体は綺麗且つ広さも含め庶民それとは掛け離れている訳だが、引越した直後故に何分荷物が多い。床に置かれた箱の山々を蹴らぬ様に、主人の言い付け通り積み上がった荷物の側にそっと置いて。掌ぱんぱんと叩けば、先程の宣告は頭から消えたのか、その足でまだ完成されてないベッドの端へ腰掛けゆるりと足を組み一休み。「宝物ねぇ、あれらも持って来た訳か。微笑ましい。」沁々と実家の主人の姿思い返す様、僅かに歳下の主人へ和やかな視線向け )
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