「京なら帰ったでー!」 響は現陸上部である。 鈍足の奈津に追い付くのは簡単だったが、 あえて追い付こうとはしなかった。 「それより、ペン忘れてたから届けに 来たんやー!」 響の脳内で、京夜の言葉が再生される。 《謝りや》 「…奈津先生、怒っとるん?」