クラスメイトの僕 2018-11-21 20:29:12 |
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(あれだけ外に出るのが憂鬱だったのにも関わらず、いざ出てみれば大したことはなく寧ろ何故今まで周りの声を振り切っていたのだろうかと疑問ばかりがつのる。自分が心の殻に閉じ籠っている間に、彼はどのような気持ちで自分に声をかけ続けてくれていたのかと言葉には現せない申し訳なさと不安が渦巻く。制服を着るのはいつぶりだろうか、友達と登校するのなんていつぶりだろうかと此方があちらこちらへと思考を巡らせていれば前と変わらぬ笑顔で彼が向かえてくれた。彼のその優しい顔に心が揺さぶられる。あぁ、彼は以前と全く変わっていない。そう再認識しては勇気を振り絞り此方も変わらぬ口調を意識して相手の声に応える)そっか…随分待たせちゃって御免ね。(母親は笑顔で私と彼を見送ってくれる。心なしか少しやつれた表情をしている。まちがいなく私のせいだろう。こっそりと唇を噛みしめては出来るだけ笑顔を維持して、母親に一言声をかける。家を出ては彼の横に並んで歩く。私の知らない間に季節は冬になってしまっていたといはうことにはたと気が付いては内心不安を覚える。しかし、わざわざ迎えに来てくれた彼のためにも、ともとのように振る舞わなくてはと決心しては口を開いて)…今、学校はどんな感じ?…変わらず平和?ごめんね、なんか、久しぶりの学校ってちょっと不安で。
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