クラスメイトの僕 2018-11-21 20:29:12 |
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(「勿論だよ」「笑顔が似合う」此方のすがりつくようなどうしようもない質問に迷いなく応える以前と変わらぬ彼の声。それを耳にすれば何処からか沸き上がる安心と嬉しさに再び息を飲み涙を堪えた。淕を失って以降塞ぎ込んだ私とは大違いだった。その後、外で待っていると言い残し彼が離れる気配と扉の開閉音を最後に部屋は再び以前のような静寂に包まれた。脳内では先程の彼の声が繰り返し響いている。こんなに心に響く生きた言葉を聞いたのはいつぶりだろうかと思いをはせる。彼が待ってくれているんだ。今日は学校に行こう。そう思えた。\ゆっくりとベッドを降り久しぶり開いたクローゼットから取り出した制服に腕を通し服装と髪を整える。鏡に写る自分は相変わらず酷い顔だった。しかし顔を振って不安を振り払い荷物を詰め込んだ鞄をつかんで扉に手をかける。不安もあるけど大丈夫。彼がいるのだから。心で唱えて扉を開き、外に出て)
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