クラスメイトの僕 2018-11-21 20:29:12 |
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(布団越しにかけられる彼の真剣な叫びが次々と心に刺さる。自ら動こうともせずに心の殻に籠っている私にこんなにも真剣に真っ直ぐに向き合ってくれる彼の言葉を、素直に受け取れない自分にほとほと嫌気がさす。何故こんなにも真剣になってくれるのか。何故私なんかをこんなに気にかけてくれるのか。沸き上がる疑問と共に彼の優しさに向き合うべきだという決心も少なからず浮かぶ。しかし、此処で素直に相手に心を委ねられる程に私は大人ではなかった。分かってはいてもいつも心の何処かに巣食っている過去の恐怖が、前向きな気持ちの足を引っ張って、口から出かけた私のありのままの感情を再び心の奥に引き戻してしまうのだ。彼を信じたい。信じて前に踏み出したい。けれどそのあと少しの一歩を踏み出す勇気ですら私はもう持ち合わせてはいない。彼の言葉は無理矢理にでも振り払ってしまおうと思うもやはり何処か信じてみたいという気持ちもあり恐る恐る言葉を絞り出して、)
…本…当?淕も俊も、本当にそう思ってる…?私に、前を向いて欲しいって…思ってる?
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