隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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(薄暗い階段をおり安っぽい扉を開けば、騒音の中昼間から騒ぐ人の群れ。仕事以外で来るような場所でないため心臓に響く音響に酒や煙草、香水など入り混じるじとりとした臭いにはどうしても慣れない。分かりやすく顔を顰めていると場馴れしているのか部下はVIPと記された会員証を手に人混みをかき分け奥へ進んでいく。それに続きクラブの端へ行くとバーテン服を纏った店員と耳打ちしあい重厚な扉が半分ほど開かれ更に奥へと。扉が閉まる間際、ほんの僅かな違和感、昨日学生たちの1件で相手を見つけたときと同じ感覚がし首だけ横に向けるも目についたのは眼鏡をかけた今どきの若者の格好をした男。相手ではない、早々はちあうはずもないかと視線を前に戻すのと同時に扉が重い音を立ててしまって。
(扉の此方側、クラブの音はほとんど遮断された其処は、個室が連なっており金持ちや見栄を張る男女が使う道楽の場。勿論薬も売買される。
_情報によれば標的の男は借金をしてまでVIPに入会し、個室の中で一番安い部屋に女を連れ込みホステスよろしく楽しんでいるとのこと。その一室の前まで来ると部下とアイコンタクトを交わし中へと突入する。
まさしく男はソファーにふんぞり返って女に酒をついでもらいだらしのない醜態を晒しているところ。突然の侵入者に男女は固まるが、女は賢くすぐにその部屋から逃げていく。男と自分たちだけになった部屋。なんともやりやすい。『お前たちはなんだ』と喚き散らす男の目は異常で既に一発やっている。おまけにミニテーブルの上には粒子状の薬が焚かれて煙が宙にむかって一線を描いており。長居は出来ないと騒ぐ男を無感情に見据え近づいていき音もなくそのこめかみに銃口をあて引き金に指をかけて_
(一方、表のクラブ、そのルックスから相手を放って置く女はおらず女から度々声をかける。中にはVIP会員のものもいて__)
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