隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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(相手の到着を待つ間しばらくぼんやりと珈琲を口にしていると突然見知らぬ女性に声をかけられた。カフェに漂う優雅な珈琲の香りを踏みにじるようなキツイ香水が鼻をついた。仕草は上品だが格好は夜の仕事、生まれはいいが金はないらしい。こちらの興味を引くためか読みかけの本を手にするとパラパラとめくっている。すすんで読みたい本ではなかったがこれは相手から借り受けた本、それを無遠慮に触られるのが妙に気に触った。まるで相手と自分との間に無理やり割いられた気分だ。その嫌悪感は顔に出さぬままいつも通りの甘い笑顔を浮かべつつ「困った子だな」などと返事をしておく。こういう奴から金を掠めとるのは容易い。その気にさせてこちらに貢がせようかなどと考えていたところで相手が到着して女から本を取り上げる。妙に冷たい声に女を威嚇するような目線、そこに嫉妬の感情がみえて、またどうしようもなく胸が高鳴る。この堅物は自分を取られそうだと嫉妬しているのだ、そうと分かればそこを擽りたくなるのは自分の悪いところ。第一女は相手と知り合いのようで体を密着させて何か耳打ちをしている。その様子にはこちらも僅かに胸が傷んでいるのにも気がついていて、自分も同じように嫉妬の感情が滲んでいるのが分かった。こんなものを見せられたのだから少しくらい相手に仕返ししてもいいだろう)
まぁ仕事関係ってのが一番近いな。残念ながら俺は人を殺したことはないけど、ベッドの上で気持ちよすぎて死にそうになってる子なら何度も見た事ある
(とっととこの女に退場してもらいたい気持ちがある反面相手を煽ってやりたい気分があるのも事実。適当な嘘を並べながら上目遣いの相手に片肘をつきすました顔を浮かべて夜の匂いを漂わす言葉を返して)
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