隊長 2018-10-24 21:35:56 |
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これはまた…パレードって感じの規模だな
(相手が自分のしたことについて何も言わなかったことを、気にする素振りは見せなかった。外に出ようと手を引く相手に短く返事をし手を引かれその後ろに続く。返事をされたわけではない、しかし拒絶されたわけでもない。今はそれでもいい気がした、ただあの瞬間に一瞬だけ何もかもをとっぱらって相手と接触した事実があれば、今はそれでいい。相手は仕事と自分の感情を履き違えるほど愚かじゃないだろう、今まさに自分はその愚かな行為を行ってしまったわけで、それはこの暗闇から出れば忘れてしまった方がお互いのためだと頭の片隅で考えていた。
暗い穴から外へと這い出すと周囲の空気は一変していた。思わぬ展開に口がニヤける、いつも通りこのどうしようもなくスリリングな展開に興奮している様子だ。まるで殺人鬼でも追うような態勢に何事かと思っていると自分たちの前に現れたのは総監と呼ばれた人物、記憶に間違いがなければこの男の兄にあたる男だ。残酷な命令を下すことが犯罪者内で噂される一方で、いつしか事務員の女から聞いた話によれば仕事をしないくせに威厳だけを振りかざす面倒なタイプらしい。自分の前に躍り出た相手をチラリと見やってから総監様の方をみる。相手は自分を守るつもりらしいが、残念ながら自分はあぁいう人間が踊るのを見るのが大好きだ。相手の背後の位置から動かず、いつもの軽口が口をついてでる)
なぁ、ちょっといいか。あんたがこの場の最高責任者ってことでいいんだよな?つまりここで起きたことは全てあんたが責任と手柄をとることになる、俺間違ってない?
(自分がターゲットであるにも関わらず大きめの声を張り上げて総監様に声をかける。周囲にもしっかり声が届くボリュームで、相手の肩越しに兄にあたる人物を見据えながら問いかけると、片眉をあげて同意を促した)
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