りつ 2018-10-23 08:51:40 |
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華和にとって美里は憧れのお兄ちゃんだった。
昔の美里は太っていたし、からかわれていた。しかし、それでも優しくていつも一生懸命で。華和は正義感が強くて、美里をからかった先輩たちに言い返したとか。でも、華和はそれは覚えていない。
美里の優しいところは変わっていないと、華和は解ってはいる。でも、美里の軽いノリが好きじゃない。
美里が海外へ行ったのは、夢のためであり。また、千里と華和の二人を想ってのことだった。
だが、千里は華和を置いていくように、一人で海外へ行ってしまう。華和の隣は心地よかったけど、踏みとどまるわけにはいかなかった。
華和はそれに不安を感じた。何も話さずに居なくなった千里に腹立ったし、追い掛ける勇気もなかった。臆病になった。自分は千里と釣り合わないような、距離があるような。そんな不安と寂しさと。
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