亜人少女 2018-10-19 19:15:50 ID:dc9cacd2c |
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え、ああ大丈夫だ、見た目ほど深くない。
そんなことより!俺こそ巻き込んで悪かったな。君は怪我ないか?
(少女を突き飛ばしてすぐに、今度はどうやって逃げ出しててやろうかなど無理に明るい思考でもう目の前の兵士たちに向き直った。しかし視線の先の兵士たちは、浮かべるはずもない恐怖の表情を浮かべて、倒れた仲間もそのままに一目散に逃げて行くではないか。その表情の可能性を背後の少女に結びつけて振り向く前に、耳をつんざく咆哮と頭上に熱を感じた。振り返って目に飛び込んだかつて読んだ伝説の"救国の使徒"そのものの姿に目を奪われるていると、体がふわりと空中に浮き上がった。
滅多にできない空を飛ぶ経験を、本当に兵士たちの仲間が他にいるかの確認に使ってしまったのは少々惜しかったかもしれないが、どうやらハッタリだったことがわかって地面に降り立ちながら胸をなでおろす。
そこで急に心配そうな視線と言葉を向けられて冒頭の返答に戻る。謝るどころかむしろ巻き込まれて怒ってもおかしくない彼女からの心配に、一瞬キョトンとした表情を浮かべてから簡潔な返事を返して頷く。実際に元々目立たない暗い色のズボンに染み込んだ血の染みのサイズは運ばれる前から殆ど変わっていない。自分の不注意で巻き込んでしまった相手の体の方がよっぽど心配で珍しく焦って、それが女性への行動として適切かどうかに思い当たる前に、両肩を掴んで(リュートの弦を引きちぎった手は切り口が触れない距離で添えて)頭から爪先まで視線を転がす。確認しながらも先程の彼女の姿を思い出して、最初の質問に加えて矢継ぎ早に質問を重ねてしまう。その姿は先程の修羅場の方がよっぽど冷静だったように見えた。)
あの竜、本当に君なんだな?
あ!そっちの姿でした怪我は今は見えないとかあるのか?そっちでも怪我してないだろうな?
手当って人間と同じでいいのか?
(/柔軟な対応ありがとうございます。/蹴可)
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