亜人少女 2018-10-19 19:15:50 ID:dc9cacd2c |
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("哀れな旅人"か"訳ありの人間"か、問われれば後者だろう。山の向こうの村での演奏中、自分を付け狙う嫌な視線を感じ取った。長居しすぎた、と夜も明けぬうちに村を発ったのが一日と数時間前。
夜は鉱道跡か集落の適当な廃屋を借りようと考えていたが、想像以上の老朽ぶりに生き埋めを危ぶんで諦めた。一休みするのに適当な生い茂った木の股を見つけられたのは、1日以上がたち東の空が白んできた頃だった。休憩するだけのつもりが思ったより疲労がたまっていたらしい、木の上体勢が悪い状態でごく浅く短い眠りに落ちた。
どれくらいたったか獣臭さに目を覚ます、警戒して葉の隙間から地面を覗いてみれば、熊を相手に互角以上に戦う少女の姿、あまりの事態に自分の状況も忘れて身を乗り出しすぎた。)
なんだ、あr… …グエッ!!
(熊が倒れた音に遅れて、寝ぼけた男が木から滑り落ちる音が間抜けな悲鳴と二重になって響く。周りの木が音を立てて揺れ、小鳥たちが慌てふためいて方々に飛び去った。腰を強か木の根に打ち付けて、振動で散る鮮やかな葉の中を腰を摩り立ち上がると、落ちる寸前に見てしまった目を疑う状況にハッと少女の方向を見る。
"少女が素手で熊を倒した"
明らかに人ではないその所業に、痛む腰では逃げることもできず冷たい汗が背中を流れた。)
…君は、一体?
(/最初のロルありがとうございました。細かい展開や設定について了解いたしました。改めてこれからよろしくお願い致します。ロルについても何かございましたらお気軽にご指摘ください。)
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