irm. 2018-10-17 18:15:01 |
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さぁ、どうでしょうね。少なくとも俺の周りには、万といるな。(彼からの問い掛けに、答えは分かりきっているだろうと片眉をわざとらしく上げながら答えを濁しつ。彼の気遣いに、内心僅かながら驚きつつ。準備と言っても、シンプルな晩餐が故、5分あれば終わる程度。それに、彼も疲れているであろう、「まがりなりとも客は客だ。そろそろヤニ切れだろ?好きなだけ吸って待ってろ。」と一言。ベランダに繋がる窓の鍵を開けようかと思案するも、夜は肌寒くなってきた季節、風邪でも引かれたらと台所の換気扇を作動し、指で其処を示し。ホットプレートを棚から取り出して、リビングの机に置きコンセントと繋ぎ温めている間に皿や酒、その他諸々の準備に取り掛かる。そういえば、白米もあるなと自分の分の茶碗を片手に「左馬刻、白米も食べるか?」と予備の茶碗に手を掛けつつ尋ねて。)
***
りょ!いい子にして待ってるな!
(敬礼のポーズを、彼の背に向かってびし!と向けた先、意気揚々と台所で待機。時刻は日付を跨ごうと、何時もなら数時間前には彼と入れ替わりでとうに出勤していたはず。いつもの煌びやかな場と華々しい空気とは、真反対のこの空間。お世辞にも類似する所は1つ足りともないが、自分が唯一素で居れる場。遠くから微かに聞こえるシャワーの音聞きながら、洗い物を進める。しばらくして、後ろから現れた彼から抱きしめられ、聞こえてくる声色に「…んー?独歩ちん甘えたスイッチ入っちゃった?」なんて悪戯気尋ねながら、泡のついた手を洗い終えタオルで水気を取る。くるり振り返り、今度は正面から抱きしめ直すと、髪の毛から鼻腔擽ぐる香りに、「はは、俺っちと匂いおそろっちー。あれ、韻踏めそうじゃね?」とけらり笑ってみせ。)
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