irm. 2018-10-17 18:15:01 |
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…あ˝―、クソ、しまりの無ぇ顔晒してんじゃねえよ。今のは忘れろ、いいな?
(ダッシュボードに入れていたライターをポケットに突っ込んでから車から降り、相手の姿を追えば不機嫌そうにがしがしと後頭部に触れつつ舌打ちをひとつ。家主からの言葉には「妹にもずっと同じ事言われてんだ。気ィつけりゃいいんだろ」と肩を竦め、彼が両手に抱えた荷物に視線を落とせば自分が代わりに持とうか、と考え手を伸ばしかけるも、何か思いついたように引っ込めればくつくつと笑みを零し「おう、鍵寄越せや。俺が開けて、どんな部屋か見てやるよ。サツの家をがさ入れ、ってな」と。両手が塞がっていては鍵を開けるのに手間取るだろうとの配慮のつもりだが、それ以上に目前の男の部屋が気になるらしく、好奇心を隠す事無く掌を上に向けてちょいちょい、と指を動かして)
***
ん、…俺も。普段は小っ恥ずかしくて言わんが、一二三の事はその、大切、だ。……じゃ、風呂いってくる。
(触れるだけの柔らかな口付けに、思わず相手の形の良い唇に視線が釘付けになる。彼からの愛情表現は何時も突然で眩しくなるほどに真っ直ぐなためこちらが狼狽えることも多いのだが、今日は疲労で理性が擦り切れていることもあってかぎこちなく口角を上げ、同じ歳とは思えない程きめ細やかな頬を指先でするりと撫で。すぐに離れてしまった温度が惜しくなり、此方からも唇の端に口付ければ困ったように眉を下げ、「お前が何でも許すもんだから、その誘いちょっとそそられた。依願退職の暁には俺を養ってくれ」と冗談めかして。このままずっと触れ合っていたい欲求に苛まれるも、風呂にも入っていないことを思い出せばネクタイをシャツから抜き去りつつそそくさと脱衣所へと歩き出し)
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