須藤 理仁 2018-10-16 22:54:58 |
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ん?どうなんでしょうかねー。…─いいよ、直ぐにどうこうって思ってないし、これから先長いんだから…今はそれで。
( 赤く染め上がる耳に、未だ知れなかった表情が見られるのも恋人の特権だろうか、なんて嬉しさが込み上げて頬を緩めつつ向けられた視線にも動じずけろりとして。『ずっと一緒にいる』と互いに誓った以上、出逢いから今に至る期間よりも長い時を共に歩んでいく事になるため焦る必要もなく、ましてや急かして何とか出来る事でもないため気長にと考え。「そうなんだよなー…女じゃあるまいし、そんな心配されなくても大丈夫なのにな。…その、つい…─嫁にしろ婿にしろ、貰い手は同じ相手なんだし…どっちでもいいかなって意味でさ。」深く意識していたわけではなく無意識に近かったからかバツ悪そうに頬を掻き、軽く流してくれたものの、もし自分が女だったら良かった等と考えていたらと思うと流すに流せなくなり一応弁解をと。「…いや、別にそんな変な意味合いじゃなくて──…へ?…あ、うん…帰ろっか。……しょうがないなー、また迷子にならないように、ちゃんと手繋いでなよ。」先に言い出したはいいが何か誤解を招いたような気になり、口早に述べていれば思いがけない言動に一瞬思考停止し間の抜けた顔をして。脳裏で繰り返される言葉にしおらしく頷いてみせつつ、当然無我夢中で走っていた相手が道のりを知っているはずもなく、先ほどまでの威勢はと問いかけたくなり肩を竦めるも満更でもない様子で歩き出して )
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