バスケと青春

( / わわ、お優しい対応ありがとうございます...！了解致しました！此方こそ仲良くしてやって下さいませ！
それでは、此方も一旦失礼致します！ドロン！(←) )




【 アキラ 】


..いやァ、ちょっとした故障だよ。大した事ねェんだけどさ、何て言えばいいか分かんなくて。黙ってて悪かった。( 大きな掌が己の頭を乱暴に触れると、昔も同じ様にこうして撫でられた記憶が蘇り、"ばか、禿げるって"なんて懐かしさと嬉しさから目を細め素直に撫で受けつつ、何とも彼らしい直球な質問に一瞬言い淀むものの、帝光時代から怪我の事情など一切周囲に話していなかった為、疎遠の原因を疑問に思うのは至って普通の事で、詳しい怪我の内容は敢えて伏せてぼんやりと述べるが、心配ないとでも言いたげに笑みを浮かべ。肩を組み返されるとどっしりとした重みを身体で受け止め、此方は遠くからではあるが校舎で彼を目撃した事が幾度かあり、不意に相手を覗き込む様に顔を近づけては、額同士をコツリと当てて青い瞳をじっと見つめ。)そうか？俺は知ってたよ、お前が桐皇に居るって。――大輝が部活サボってる事も、退屈そうな顔してる事も、ぜーんぶ。



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【 緑間 】


フン、決まっているだろう。今日のおは朝占い、蟹座は8位。ラッキーアイテムはオレンジ色の付箋。こんな日は無論ラッキーアイテムを持ち歩き、素直に人の意見に従うに尽きるのだよ。( 何を当然の事を聞いているんだとばかりに眼鏡を中指でクイッと押して掛け直すと、表情こそ変化がないものの何処となく得意気にお約束のおは朝信者っぷりを発揮しては淡々と話し始め、要は今日は運勢が悪いので先輩の言うことを聞いてボールを補充しに来た、という内容で"何故居るのか"という彼女からの質問の答えになっていないのだが、そんな事はお構いなしで。どうやら先程、消え入りそうな呟きを偶然耳にしてしまった様で、この場をやり過ごそうとする嘘ともとれる言動に眉間に縦皺を寄せれば、相変わらずその場に座り込む相手を立ったまま怪訝そうに見下ろしつつ、誰に対してもそうである様に、気遣いの素振りも見せず容赦なく核心に迫り。)...分からんな。なら、何故退部などする必要がある？