執事長 2018-10-04 22:19:25 |
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>ジェイド
あ、借り物してたことはバレたけど、ジェイドの名前は言ってないし…言うつもりもないから、…ジェイドに迷惑はかからないと思う。(これだけは言っておかなくては、彼に迷惑をかけるつもりはないのだと矢継ぎ早に言葉を。自分の身を案じてくれる相手だからこそ迷惑はかけたくないと思うのは当然のことだろう、いや、もしかしたら、彼女に詰め寄られてしまったらうっかり口に出してしまうかもしれないけれど__少なくとも、故意に彼の名前を出すつもりはない。少しばかり顔を強ばらせているのはそんな心の現れで。どこを好きになったのか、という彼の言葉を口の中で反芻する。どこだろう、そういえば深く考えたことがなかった。初めの出会いは大層酷いものであったし、好きになるなんておかしいかもしれないと自分でも思ったことがある。「初めは…色々あったから、自棄になってた、と思う。」しばらく考え込んだ後に口にしたのはそんな言葉で。確かあの時はエリに対して好きという気持ちよりも恐怖の方が優っていたはずで「えーっと、吊り橋効果?…みたいな。」もしかしたらそんな勘違いだったのかも、と今思い返してみればそう思う。「でも今は…、笑顔の時は普通の女の子っぽいなとか、楽しそうにしてるところをみたいなとか、…思う。」言っていて段々と恥ずかしくなってきたのか視線は俯きがちに、言葉は尻すぼみに小さくなっていく。恋をするなんて初めてのこと、本当にこれが好きという気持ちで合っているんだろうかという不安が沸き立ったようで控えめな声でぼそり__「…これって、“好き”とは違う?」)
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