とくめい 2018-09-19 07:40:01 |
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( 棚から猫用の缶詰とミルクを取り出すと二つとも彼女専用に買った浅いお皿へと移し替え、ある日を境に全く使わず物置部屋と化してしまった部屋を開けては猫用に場所を設けている一角に置いてやり。少しの間の後、先程まで目を瞑り突っ伏して居た彼女がむくりと起き上がると少し前に付けてやった新しい首輪に有る鈴がチリン、と釣られて鳴くように響くのを聞いて。夕方、たまたま目をやった路地裏で捨てられた猫を見つけ、他人と思えず拾ってきてしまったあの日と比べれば大分肉付きが良くなってきたように思う。きっと捨てられる前も大切にされていなかったのだろう、「―悪いな。」万一運び込む時に邪魔になったり知らぬ人間の匂いに怯えさせる事が無いよう、一日此処に居てもらった事を静かに詫びると少しずつ缶詰を味わう背中を毛を整えるようにゆっくりと優しい手付き撫でてやり。 ㅤ)
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