とくめい 2018-09-19 07:40:01 |
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( 突如椅子と床が大きく擦れる音が辺りを震わせる。相手が食事中である事も重なってか部屋で言葉を交わしていた時に比べれば幾分か肩の力が抜けてきた矢先、状況を理解する間も与えられぬまま相手から物騒な提案と喉に食い込む小さな圧迫を突きつけられ。これまでなるだけ感情の揺れを表に出さぬよう努めて来たがこれには思わず目を大きく見開くと動揺を顕に見せ、追い打ちを掛けるように喉骨を的確な力で押されれば自身の声帯から洩れる呻き声が耳に入り同時に戯れ等では済まされぬ直接的な苦しさが身体を襲い。「ッ……そりゃ、魅力的なお誘い、どーも。」 生命の危機に陥った時少なくとも自身は多少頭が冷える性質らしい、途切れ途切れに言葉を紡ぎしっかりとその双眸を見据えるとまたその顔に奴の影が重なり鮮明に“あの時”の記憶が蘇る。脳味噌がぐらりと揺れる様な感覚と沸き上がる嫌悪に任せ少し強めにその手首を掴むと「…流石に二度も殺される訳にはいかねェな。」と地を這うような声で小さく吐き捨て。 )
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