朝霧組若頭 2018-08-19 16:40:05 |
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君みたいな、勢いがあって生意気な方が俺にとっては可愛げが有るように見えるけど。
(やっと年相応の笑顔を見せたと思えば、今までの鋭い目付きもマシになっていた。表情がコロコロ変わる彼を見ていると此方も自然と頬が緩んで行くのを感じる。自分の気持ちを少しでも理解してくれたのだろうか、先程よりも柔らかくなった雰囲気に軽く息をつけば身を乗り出してきた相手。それと同じく投げ掛けられた言葉にフッと含み笑いを、何処までも挑発気味な言葉にさらりと返すように「アハハ、そうだね。やっぱり其れぐらいの威勢がないと!…君は躾のしがいがありそうだ。」柔和な表情に似つかない言葉だが、悪魔で優しく細めた目から除くのは彼への欲求心。今はまだ牙をむく獣の様な様だがいつか牙を抜かれ従順になった彼を想像するとついつい口角が上がってしまう、其れを誤魔化すよう…そう言えば、と続けながら「君の部屋は此処の隣だよ!…僕の部屋とは襖1枚しか挟んでないから何時でもすぐに会えるからね。」入ってきた襖とは反対の自分等が座っているちょうど右の襖を指刺せば上記を述べた。壁では無く、たった襖1枚となるとそこを開けてしまえば隣通しなどではなく同室にすることも出来る。「これから宜しくね。」相手に合わせるようにずいっと身を乗り出せば、優しく包み込む様に相手の手を取った、ぎゅっと力を込めて握りしめ、これからの生活を共にする相手、ましてや自身の妻の立場になる筈の彼に触れるだけのキスを手の甲へと。チュッと軽いリップ音が鳴り響き顔を上げると「君を手に入れるよ、どんな手段を使っても…。」含みのある言葉だが、之には一切の冗談なんぞ混ざっていない。彼を自身のものにする為ならきっとなんでもすることが出来る、これを証明することなんて出来やしないが、なぜか言いきれるほどの自信が満ち溢れているのは確かで。先ず自身がするべき事は、相手から警戒されないすなわち〝信用される〟事がまず最初の一手、これから彼には自身と衣食住を共にしてもらう算段になっている。相手を見てみるに、見知らぬ他人の中では四六時中警戒を劣る事などしなさそうな相手のことだ。嫁ぎ先、それに違う組の屋敷となるとずっと威嚇しっぱなしになってしまう其れを、予防する法として自身の監視の元数日暮らしてもらう事にした。まぁ、悪く言えば軟禁という風になってしまうが先程手段を選ばないと言ったばかりだ。それに、ずっと彼の近くに居られるという幸せに浸りつつ、そういった経緯を全て彼に話した。反対されることなど想定内、それをどうやって丸く収めるかを思案しながら彼の反応伺い。)
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