朝霧組若頭 2018-08-19 16:40:05 |
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──わーってる、向こうで何があっても俺の責任だ。こっちに持ち込まねェよ。
(事の経緯は数日前、関西の指定暴力団である朝霧組の若頭から自身宛に届いた手紙。「嫁ぎに来い」凡そそんな内容であった物を組長である父親に見つかったのがそもそもの原因か。元来、面白い事に目の無い父親は、息子の言い分を聞き遂げる事もせずに二つ返事でそれを承諾。時間が経てば渋ると思ったのであろう、急くように身支度を整え自宅を連れ出されたのは真夜中の事だった。慣れない黒のスーツに少し緩めて結んだネクタイ、足元には当分の服を詰めたボストンバッグが一つ。窓の外を流れる見慣れない景色をぼうっと見詰めつつ、隣に乗ったは良いがここまでの距離の間に一切視線を交える事の無かった父親からの言葉は、これまでに再三言われ続けていた事の繰り返しで。半ば言葉を遮るようにして紡ぎ出すと共に横顔を盗み見れば、どこか楽しげな表情を浮かべており、矢張り何を考えているのかを掴み切れない事を実感し。無言の車内のまま、辿り着いたのは立派な日本家屋の前。強面の男がずらりと並ぶ中、柔らかい笑みながらも何処か圧を感じる男が朝霧組の若頭──朝霧翔真なのであろう。此処まで運転をしてきていた組合員が車のドアを開けようとするのを片手でひらりと静止し、自らの手でドアを開ければ相手の元へと歩みを進め。後数歩、というところで足をぴたりと止めれば上から下まで舐め付けるように見て。父親からの言い付けは相手の言いなりになる事では無く、霧島組に面倒事を持ち込まない事──無論、前者であったとしても端から言い成りになる心算などは無かったのだが。つまり自分で責任を取る事が出来るのであれば何をしようが勝手だ、という事。強すぎる警戒心と殺気を隠す事もせずに、相手の事を睨む視線と言葉遣いには、目前の相手の組の組合員たちや相手自身がどんな反応を見せるだろうか)
俺に嫁いで来い、なんて言ったのはテメェか。何考えてんだ、俺は男だぞ?
(/嫌々、こちらこそ絡み始め、という事であまり翔真様とも絡めていない気もしますし読み辛い文章になってしまいました故…。翔真様から恭介への何らかのアクションが無い場合は大体この程度の文章量に、アクションがある場合は幾らか量が増えるかと思います。また、数日程度拘束をする、という展開に持ち込むにはある程度反抗心が外に出ていた方が良いかと思い、初っ端から突っかかって行っておりますが、その内に丸くなっていくと思いますので、根気強く接していただければ幸いです…!)
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