猫の半獣 2018-08-11 00:16:37 |
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ん?どうかした?
(台所にて料理を進めていると、その入り口から名前を呼びかけられればそちらを向いて。「おにいちゃん」と呼ばれるのは何だかむず痒く、違和感を感じながらもまだ右も左もわからない相手には仕方ないだろうと思い、気にしないようにしながら、「まだ少しかかるからな、待っててな。」と、相手の頭を撫でればまた調理に取り掛かり。)
はーい…心春、お手伝いする?
(相手の頭を撫でる仕草や柔らかな雰囲気に先程の漠然とした不安が和らぎ始めるも何となく傍を離れ難い気がしてそこに立ったまま調理する様子を眺め。調理が進むにつれて美味しそうな匂いが鼻孔を擽り、その刺激に空腹を感じて小さくお腹が鳴り。自分のためにキッチンに立ってくれているのだろうかと思うと、じっとしていることが出来ず相手の傍まで行けば、見上げながら相手のズボンの裾をくいくいっと引っ張り)
お手伝い…あ、じゃあそこのお皿、出してくれる?
(あたりに料理の匂いが漂えば、隣にいる相手から腹の虫が鳴る音が聞こえ、そのことに「ふふっ」と鼻で笑ってしまい。もうすぐで出来上がるというところで、ズボンが引っ張る相手から手伝おうかなどと声をかけられれば急なことだったので、少し言葉に詰まり。それならと、食器棚を指差して皿の準備をしてもらおうとして)
ごめんなさい…健おにいちゃん。心春、背が小さくて…、
(指差された方に視線向ければこくりと頷き、そちらの方へ歩いて行き。食器棚の扉を開けようと精一杯背伸びをして腕を伸ばすも、取手に指先が触れる程度で開ける事ができず小さく溜め息零し。しかし折角、自分に与えられた役割を何とか全うしようと、きょろきょろとあたり見回し踏み台を探すもそのような物はなさそうで、困った様に眉下げながら食器棚を見つめ。こんな事も出来ないのかと涙腺緩みそうになるもぐっと堪えて、とぼとぼと相手の元へ戻り、眉下げながら見上げて)
ん?あー…届かなかったか。
(米が炊き上がり、肉が焼きあがり、スープの具にも火が通ったことを確認すると晩御飯が出来上がり。すると、隣から縮こまったような声が聞こえ、どうやら食器まで届かなかったらしくて、そのことに苦笑すれば「じゃあ、ご飯をあのテーブルまで運んでくれるか?」と、食器は自分で出し、料理を皿に盛りつければ料理を乗せたお盆を相手に渡して。)
(/こちらこそ、親族の挨拶回りで返事ができませんでした。申し訳ありません。)
はーい。…次は何を運ぶの?
(先程までの表情とは打って変わって盛り付けられた料理に瞳キラキラと輝かせながら受け取り。元気一杯に返事をすれば落とさないようにゆっくりとダイニングテーブルまで歩いて行き、料理を並べて。言われことを達成出来た喜びに盛大に頬緩ませると再びキッチンへ戻り、催促するようにお盆差し出そうとして)
(/いえいえ、お気になさらないでください。背後様のペースで返してくださって大丈夫ですので、ご無理なさらないでくださいね^^)
ん、次はこれ。
(数十分前の相手はどうしたのか、怯えていた様子であった相手は今、瞳を輝かせて次の仕事を求めていて、少し慣れてきたことにホッと安堵し。お盆を差し出して来ると「はい、これで終わりな。」と、最後に米とスープをお盆に乗せて。料理を並び終えて椅子に座れば、「じゃ、食べようか。」と言えば手を合わせて)
いただきます。
(/お優しいお言葉ありがとうございます。)
いただきます…これ全部、心春の?
(見様見真似で手を合わせながらワンテンポ遅く食事前の挨拶をし。自分の目の前にあるお皿に丁寧に盛り付けられた料理を見ては相手に視線移して興奮気味に小首傾げて)
ん、そうだよ。全部心春が食べていいんだよ
(早速、メインの肉に手をつけて、ご飯を書き込んでいると興奮気味のトーンの声で首をかしげてくると、相手の言葉を肯定して、微笑んで頷いて。)
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