白 2018-07-26 15:40:36 |
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やッぱりそうですヨねェ。黒尾サンも胃に食材を届けるという任務が有りまシた。
(目を大きく見開かせ乍驚く顔立ちと共に、己が調子に乗って放った発言を相手は鵜呑みにしてしまったせいか、驚愕の声音も立てて居ると思いきや。何とも言えぬ気晴らしの出来て居ない表情を浮かべ乍、此方を見詰め来たのだが、何故悔しそうな顔で見てくるのか理解出来ず。頭上に「?」を浮かばせたその突如、答えは直ぐに分かった。今後の予定がある為自分との〝デート〟を必死に辛抱している様な言い方だったので、一緒に出かけられないのが悔しいのかと理解出来てしまえば〝俺の事どんだけ好きなンだよ〟何て自意識過剰に反応し。此方は上機嫌に畏まった口調を真似しつつ、ニヤり、と何とも胡散臭い笑みを浮かべては上記述べ。
未だ鬱々な気が離れぬ儘の己に気付いてくれたのか「誘ってくれて嬉しい、そして次は自らが誘う」等と並べてくれた言葉、そして悪戯な綻びを見せる彼女は、気にしないで良いと語ってくれている気がして。懇篤な気遣いをする貴方に惹かれるが儘、顔を少しばかり近付け「有難う、待ってる。」そう前記述べると同時に、悪戯気とは正反対な含み笑いを一つ。そして彼女の柔らかな髪を、自身の指に通らせればくしゃりと乱してみたり。
眉を落とした微笑みにはどうも弱く、心が怯みそうになるものの、常識的に前持って連絡するのが当たり前だろうと己に言い聞かせ。哀しみに浸る笑みが誘惑してくるのをグッと堪えては、熱の篭もる視線で真っ直ぐ相手の事を見詰め乍「今度絶対食いに行くから。」何て強めの口調で。
彼女を沈痛な面持ちにさせてしまった事に酷く反省をしていたその所、ふいに問い掛けられた。彼女がして来た質問は、今迄でされた記憶が無ければ、勿論答えた試しも無いのでつい考え込んでしまい。自分の年が重なるに連れ、反抗期というものは前よりか無くなったものの、反抗的な態度は今でも良くとっていた。だが母親は何があっても温かいご飯を用意してくれ、常に愛情と優しさで満ち溢れている事が、手料理を介して伝わって来る気がした。そんな考えを脳内に過ぎらせれば無意識に頬が緩み柔らかな微笑みで、彼女の方を向き乍母親に対する想いの篭もった口調でこう放つ)
───・・・嗚呼、上手いよ。凄く、ネ。
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