白 2018-07-26 15:40:36 |
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デ、デート…!?是非ッッ!…って言いたいところなんですけれど、私にはお母さんに具材を届けるという任務が…!
( デート。その単語を幾度と夢見ただろうか。彼とこうして休日に出会って二人で歩いているだけでも「まるでデートの様だ」と心をときめかせているにも関わらず、欲深な自分の心はよりデートらしいデートを望んでしまう。彼の口からその単語が漏れ出た事に対しての驚きを隠さぬ侭じぃと見詰めた後に、何とも言えぬ程悔しそうな表情を浮かべて。緩慢に首を横に降り、口惜し気に、目の前の魅惑的な何かを我慢する様に上記を述べて。きゅう、と強く瞑った瞳に最後に映った彼の顔を思い出して、弾けるが如く瞳を開けて彼を見上げる。本気で申し訳ないと言わんばかりに下げられた眉尻と、此方を覗く瞳には嘘偽りは見当たらない。__そんな顔をさせてしまった。普段は飄々とした彼の垣間見える誠実さに胸を締め付けられ乍らも、両の拳を握って少しばかり背伸びを。「でもでもッ、誘って頂けて嬉しいです!次は私から誘いますね!」。にぃと口角上げて悪戯げに微笑んでは、そう述べて。
遠慮する事はないのに。そう言葉にしようとして、口を閉ざした。彼の親もご飯を作っているかもしれないし、何かしらの用事があるから柔く断っているのかもしれない。思えば自分本位に彼に関わりすぎていた様な気がした。少しだけ自分の感情をぶつけるのを抑えよう、と心の中で決意しては少しばかり眉を落とした微笑みを投げ掛けて見せ )
うーん、それは残念です。黒尾先輩のお母さんもお料理上手なんですか?
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