魔法使い 2018-07-08 20:11:25 |
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…終わったか
(魔導書を片手に紅茶を楽しんでいると何かに反応するように顔をあげた。浴室と食堂は離れていたがディラにはベルの音が聞こえたようだ。食堂の入口扉に向かって手をかざし何かを捻るような動作をする。すると食堂の扉が淡く輝きはじめ、それと同時に浴室の扉も輝いた。誰が手を触れることもなく扉は勝手に開く。すると遠くに位置するはずの浴室と食堂は互いの扉で行き来できるようになっていた。リーシェから見れば扉をくぐった先が廊下ではなく食堂に変わっていることになるだろう)
夕食だ、好きなだけ食べろ。私はこれで十分だ
(好きなだけ、と言ったもののテーブルに置かれているのは数個のりんごとピクルス入りの瓶だけでとても夕食とは言えない。だがそれを悪びれることもなく、魔導書を脇にやるとまた紅茶のカップに口をつけていて)
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