鶴丸国永 2018-07-04 01:14:24 |
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…時々だが遠くで声が聞こえるんだ。俺の声で“光坊、すまない”と。
(話を中途半端にやめてしまったことで、その先が気になった彼に話すように促すような視線を送られそれを受けとめると何故ここまでして彼に構うのか、その理由を口にして。最初にそれに気付いたのは早朝に静かに雨に濡れる紫陽花を何となく眺めた時だった。誰も居ないはずなのに声が聞こえた気がして、耳をすませてみればそれは自身の声で彼に向けて謝っている言葉。自身が言ったはずはない、謝るようなことはしていないし心当たりもない。だが、謝る声は聞こえる、きっとこれは折れた一振り目の鶴丸が彼を遺した事への謝罪の言葉なのだろうと思えば未だに眠れずにいる一振り目の自身へとせめてもの弔いとして心許ないかもしれないが、俺がいるから安心して眠ってくれ、と伝える為にもこうして彼の世話を焼いているのだと信じ難い話ではあるが説明をして)
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