>ジュノ 平気、僕は…あった、これ (ああ、この人は本当に演技が上手だ。僕の目にも本音は上手く映らない。キッチンに立つジュノの姿をどこか不思議なものを見るように数度瞬きをして眺めてから聞こえた声に返事をした。ジュノの隣をすり抜けて、キッチン奥の棚を開ければ取り出したのは大きなクッキーが瓶詰めにされたもの。「僕の、夜食」へにゃりと笑った顔はきっと無邪気な子供のままだったと他人事のように思う)