ぽ 2018-05-28 00:29:23 |
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…有難う御座いました
( ふざけた青年の言葉の直後ドアベルが鳴り、ぺこりと頭を下げた常連客に気づくと、青年との会話を中断し丁寧に深々と腰を屈折させ感謝を述べた。ギィ、とカウンター横の腰辺り迄の高さ有る扉を通ると、先程まで常連客のいた席へと足を運ぶ。机上に残された深めの皿とコーヒーカップ、丁度の小銭。_あの客はいつも綺麗に食べてくれるな。パスタの入っていたそれは、麺や具残すことなく綺麗に食されていて店側からするととても気持ちがいい。嬉しさに思わず頬を綻ばせた。そして大きな手で細かな小銭を掴むとポケットにしまい、皿とカップを両手にカウンターへと戻ると、シンクに持っていき慣れた手つきで洗い物を始めた。さて、己の一挙一動を飽きず眺めていた彼に返事をしなければならないな、と洗い物をしつつ相手へと視線戻すと首をゆるりと傾げた。)
ンなものメニューにはないんだが。…嗚呼、子供だから読めなかったのか
( 洗い物していた手を止めきょとりととぼけたように視線を逸らし考え込むフリをした後、ぽんっと手を叩くと馬鹿にしたようにくすりと笑って見せた。子供。その単語に青年が反応するのを知っている。以前一度だけ子供扱いをした時に、常時笑みを浮かべている青年が珍しく不機嫌な表情を浮かべたのを己は覚えていた。口元に手を当てると「今度来た時は、平仮名のメニューを用意しておくよ。」とあからさまに相手をおちょくるように告げて。)
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