イマジネーション / 〆

（ 想いを告げるでも告げられるでもなく、あいつとは疎遠になってしまった。不器用で真っすぐな人、高校時代の淡い思い出。そんなものが記憶の奥底から呼び覚まされたきっかけは、緑色のトークアプリに届いたとあるメッセージだった。坊主頭の後輩から送られてきたその内容は、地元に集まってバレー部で飲み会をしないかというもの。同窓会の出欠確認程の真剣さはないけれど、長期間放置して良い程些末なことでもない。久々に声を聞こうと送り主に電話をかけて、割とすぐに応答してくれたことに何となく笑った。いきなり掛けてすまないということと、参加する旨を簡潔に伝える。影山は来んの？なんて台詞が喉まで出かかったが、結局声にはならなかった。多分、心のどこかに未練がある。
場所は完全個室の居酒屋で、月日や学年の垣根を越えて会話が弾んでいた。上京した者も多い中参加率は高かったが、肝心の後輩の姿が見えないことに正直結構落ち込んだ。そうして皆で乾杯し、一品目の料理が運ばれてきた頃。個室の扉が音を立てて、反射的に顔を向けた先に影山は立っていた。 ）


お待たせしてしまい本当に申し訳ございません。ご寛大なお言葉をありがとうございました……！
初回ということで少々長くなってしまいましたが、基本的にムラがあるたちなのでお気になさらずやりやすい文字数でお相手していただければ幸いです。
気になる点等ございましたら遠慮なくご指摘ください。ゆっくりになってしまうと思われますが、これからよろしくお願いいたします……！