匿名 2018-04-29 00:55:12 |
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>羽鳥様
( からん、と音を立ててアイスキャンディーの棒が落ちる。それっきり音が消えてしまった。ぐるぐると考えを巡らせたってわからない、この出来事は常識も現実も全部無視した滅茶苦茶な出来事なんだから。それでも嬉しいのは、涙が堪えきれないのは、他の誰でもない玲衣に会えたからだろうか。玲衣の右手が頭部へ伸びてするりと通り越していく。熱も感触も無いことに、改めて自分が死んでいることを思い出す。瞬きをすれば零れてしまいそうな涙を拭って、下手くそに笑いながらお返しとばかりに自らの右手を玲衣の頭にのせた。ふわふわとした感触、傷んだ毛先。生きていた頃よりも少し短くなった気がする髪に、氷のように冷たい手を伸ばす。その顔には半年前とまるで変わらない、無理をしているような笑顔が浮かんで。)
……そうだな。久しぶり、玲衣。
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