◆ 2018-04-03 00:00:02 |
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>Noah
(幼稚な反抗を見せようとも厭きれるでもなく宥めるように腰を落とし、柔らかくも流れるような所作で繰り返し頭を撫でながら微笑み、包み隠さず贅沢な我儘へ向けられた好意に朱を注ぎ。思慮の浅い問い掛けだけでなく先の全ての欲をも含んだ回答は、ひどく身勝手なものさえ肯定し快美なものと心が躍り、愛おしく奏でられる一音に有り余る熱気が助長されて。呪いの有無を問わず受け入れ忌まわしい自己への承認し赦しを与えてくれる彼と、心身への癒しを与えるだけでなく良き話し相手である親しい黒兎に囲まれ、穏やかに広がる夢見心地な一時に朗らかな笑みを浮かべ。髪の上を滑る手の平が不意に途切れ離れると、尚もそれを稚気に強請るかの如く追いかけ裾へと手を伸ばすも、熱に蝕まれた景色の中でも敏感に感じ取る表情が彼によって彩られれば、求めるのを躊躇させ居場所を無くした手を宙にさ迷わせて。何やら困窮した様子に息が詰まり逡巡してもたついてる間に、再び薬を勧めつつ告げられた言に口を尖らせるも、自身の不調を諭す引っ掛かる物言いに飛びかけていた理性が多少なりとも戻り始め。今日の心身共に堪える幾つもの要因が重なり合ったものが原因ならば、身を蝕み火照らせるも止まらぬ寒気と鉛のように重たく気怠い身体も、一連の彼の言動への合点がいくと同時に自身の見当違いな対応が浮き彫りになり。伸ばした手を戻しつつ腕の中の黒き背へと顔を埋めると、頬を染める朱は羞恥の色へと移り行き思考を支配していた熱は目頭を熱くさせ、踊らされたとはいえ何を舞い上がっていたのかと澱んだ欲を揉み消して。蝕む熱は認識した途端に一層に己へと襲い掛かり、身震いする毎に独り奈落へと突き落とされたかのような漠然とした恐怖に苛まれながら、思考の隙間に埋め尽くされた不安が拭えずに鼻にかかった声で端的に矛盾した要望を口にして。)
……わかった。ちゃんと、呑む。我儘…言ったから。温かくて…軽いものなら、何でもいい。――熱い……ノア、やだ…側に居て。何処にも行かないで…一人はやだ。何も食べなくていい…
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