執務室でのんびりゆったり

そりゃそうだな。大好きとまではいかずとも多少なりとも好意が無ければ今頃こうして一緒には居ないだろうからな、まあ心配するな、俺はそんな下心で紗夜と一緒に行動してる訳じゃない、単純に一緒に居て楽しいからってのが本音だ(そう返しつつも、どこかで残念がっている自分がいるような気がしたが気づかないフリをして)それはまるでどこかの誰かみたいだなー……とはいえ、変態のレッテルを貼られて通報されても嫌だし控えることにするか(素直にポテト好きを認めようとしない相手を揶揄しつつ手を引っ込め)

そう言われても紗夜がいきなり日菜ちゃんみたいに「るん♪ときた」とか言って感覚と気まぐれで行動するようになったら無理があり過ぎる気がするしなぁ…それでもそういう方向にイメチェンしたいというなら俺も応援するぞ、俺は紗夜の味方だからやりたいことへの援助は惜しまないつもりだからな(機嫌を損ねた相手に自分の考えを述べては、あくまでも自分は相手の味方だということをハッキリ言ってのけ)それだけな訳がないだろう、いくら幼馴染だって付き合い方を選ぶ権利ぐらいはある。紗夜だって俺がもしも紗夜のやることなすことにケチつけるどうしようもないぐらいの嫌なヤツなら今頃こんな風に顔突き合わせて食事なんてしてないだろう？少なくとも俺は紗夜のこといい奴だと思ってるよ(ポテトの件には敢えてツッコまずに、こういう天然なのか本気なのかわからない言動なんかもまた魅力だなとにこやかに笑い)

そ、そうですか…………あ、あら？何で今私ちょっと残念に思ったんでしょう……じゃなくて、えぇ、ええ。そうですよね、一緒にいて楽しいからですよね。男女間に友情は存在しないとよく聞きますがそんなことないですよね(望む答えが返ってきたのに残念に思ってしまって一瞬慌てるも自分は恋愛感情はないと決めつけて笑顔を繕って)

…まあ、一見クールに見える湊さんが大の猫好きとかイメージが合わないかもしれませ……あ、一応内緒にしておいて下さいね。わかりやすいですけども。…その点私は特別大好きなものがあるわけでもなく、イメージを壊すものはないですよね？猫は可愛いと思いますが(まったくしょうがないですよねぇ、などと言いつつ微笑むも、幸せそうにポテトを食べている自分には気がつかないで)

い、いえ。私が言いたいのは人懐こく明るい所だけの話でして……日菜のルンときたの意味がまるでわかりませんし、突拍子も無い行動も理解できませんから、真似すらできませんししたくもないです…………そこまで味方になってくれる人はいませんから、感謝します(相手の説明に納得して早とちりだったと謝れば、味方になってくれることに素直に感謝し)……が、それだけの訳がない、のであれば面白がって楽しんでる部分もあると認めるわけですね？……まあイメチェンはしませんが、それで楽しませてあげられてるのであれば、目をつぶった方が良さそうですね…

…そうだな、友情だってあり得ると思うぞ。でも、そういう思わせぶりなのはあまりいただけないな、俺にとって紗夜が全く魅力のない異性なら問題もないんだけどな…なんて、今のはちょっとした冗談だ、忘れてくれ(感情を偽っているのではないか、本心はどうなのか、こちらの判断を鈍らせるような相手の発言にドキリとさせられてしまえばついつい意地悪な物言いで返してしまい、すぐに冗談と笑ったが微妙な雰囲気になってしまって)

なるほど…こういうのは得てして自分では気づかないものってことなんだろうな…まあ、心配しなくても誰にも話したりしないから大丈夫だ(二人とも隠し通せてると思ってるのは本人だけかと思わず小さく吹き出してしまうが、すぐに真剣な表情を繕って秘密は守ると約束して)

なるほど、そっちだったか。そうだな…明るく人懐っこい紗夜っていうのはちょっとイメージしにくいけどいきなり対応を180度変えるとかじゃなければアリなんじゃないか？実際たまに紗夜が笑ってくれると結構嬉しいんだよな(少しだけ考えて、少しずつ変わる分にはむしろ大歓迎だと素直に答えて)まあ、それは否定しない。でも面白さだって一緒に居ることにおいてプラスのステータスだぞ？面白いってことは一緒に居て退屈しないってことだからな、馬鹿にしていると＝で結びつけるのは早計ってものだ

思わせるって…え？え？私何かまずいことを言いましたか？…それにその言葉だと私が魅力のある人物だと聞こえるのですがそれって……あ、冗談でしたか？……そ…そ、そうですね、忘れましょう(お互いちょっと微妙な雰囲気になったおかげで自分も相手ももしかしてとの思いに至り、慌ててなんでもない、忘れようと同調し誤魔化す様に笑って)

そういうことです。まああなたの事は信頼していますし大丈夫でしょう…………て、今笑いませんでしたか？そんな余裕ぶっているとあなたにも何か隠しておいてバレバレななにかをみんな気がついて密かに持っているかもしれませんよ？(と、完全にブーメランな事を言いつつ苦笑して)

ふぅむ…少しずつの変化…ですか。……でもどうでしょう？もうすでに私は昔より変わってる感じがしないではないのですが……あなたは変わりませんよね…………嬉しい？笑顔が？…な、なんかそれは少し考えるとちょっと恥ずかしいセリフな気がしますが………なるほど。退屈しないと。……私は別にあなたが面白くなかったとしても一緒にいるだけで退屈はしませんけどね(…笑顔が嬉しいと言われてちょっと照れて慌ててしまったのか、ぽろっと一緒に居るだけで満足だと無意識に零して)

いや、紗夜が魅力的だっていうのは冗談なんかじゃないぞ、
だからって俺は別に紗夜とどうにかなりたいとかそういうのを求めてる訳じゃない、紗夜がそんなことにうつつを抜かしてる暇がないのは理解しているつもりだしな…って、忘れろって言った俺が話しを蒸し返してたら世話ないよな…(冗談でそのまま流してしまえばなんの後腐れもなくていいと頭では理解していたが、このまま何事もなく終わることに耐えきれず本音を口にしてしまい。そして、それは相手に余裕さえあるなら一歩踏み込んだ関係を無意識に望んでしまっているということに他ならないのだが、その自覚がないまま頬をポリポリ掻いて)

確かにそれもそうだな…あんまり人のことを言いすぎて実は自分も、なんて笑えない展開だ。俺はあんまりわかりやすい方ではないと自覚はしているつもりなんだがなあ(少なくとも相手のポテト好きのようなものは無いはず、と自問自答して)

確かに変わったといえば変わった気もするけど、それはあくまで俺に対してであって対外的なものではないだろう？まあ、でも紗夜のそういう他では見せないような普段と違う姿を見ることが出来るのも幼馴染特権だと思うとそれはそれで優越感を感じるし…よし、やっぱり紗夜は紗夜らしく今のまま変わるなとは言わないし無理して大きく変われとも言わない、自分の思うままに一緒に居てくれよ。俺だって別に紗夜が面白いから退屈しないんじゃなくて一緒に居て気楽な相手がたまたま面白い奴で尚更俺の興味を惹いてるってだけだからな(面白さはあくまでも後からついてきたものであり、むしろ一緒に居るだけで満足なのはこちらも同じだと謎の対抗をして)

冗談でないと断言されると魅力的そのものだと言われてる気分になるのですが…というか、そう認識すると恥ずかしいといいますか……かつ、どうこうなるつもりはないというのは、ええと……つまり、単純に褒めてくれたのだからありがとうで済ませば良い、ということでしょうか。…たしかに練習以外に割く時間はない、と断言したいところです。……が、断言したくない自分もあるわけで、魅力的だという言葉に多少揺れ動いてしまう自分もまた音楽を目指す意識はその程度だったのかと自分でも困惑してる次第で……(相手の言葉を受けて少なからず動揺したのか、バツが悪そうに目をそらすと、ぽそぽそと内心を打ち明け始め)

…俺は、なんてなんだか私に何かあるみたいな言い方してますけど。こういうのは自分で気がつきにくいものですからね、なんだったら私が気がついたあなたの嗜好を教えてあげましょうか。わかりにくいなんて自己判断は案外頼りにならないものなんですよ？(考え込む相手にこちらはこたらで全くの無自覚で逆に教えてあげましょうかと少しだけ悪戯っぽい笑みを浮かべ)

あ……たしかにそうですね。よくよく考えてみるとあなた以外相手だったのならこうも変に考えが揺れ動くこともありませんし、あなた限定で変わったといえば納得できる………うーん、やはり幼馴染というのは案外気を張らず話せるものだ、ということなんでしょうかね。……そんな面白い面白い連呼しなくてもいいです。一緒にいるだけで良いのだというのは伝わりましたから。…ええ、私も意識して変えようとせず自然体に付き合いましょう。……その方が心なしかポテトも美味しい気がしますしね(面白いというのは多少引っかかるものがあるものの、本質一緒が楽しいのはおお互い同じなのだと認識し、肩の力を抜きつつ)改めてポテトおいしいですね。あなたと一緒だと余計にそう感じます

紗夜にしては珍しくハッキリしないんだな…いや、それは俺も一緒か…俺はどうしたらいいんだろうな？俺は紗夜のことが今も昔も大切だ、そして大切と恋はイコールじゃないと思ってた…でもな、この距離を詰めたら紗夜がどんな表情をするのか見てみたいと、今は確かにそう思ってる、紗夜の活動を邪魔したくないと思う一方でな(歯切れの悪い反応に、自惚れでもなんでもなく相手にそれだけ自分が思われてるとわかり、気づかないフリをして誤魔化してきた気持ちが膨れ上がり昂る気持ちのまま相手の手をとり、顔を寄せて)

…その言い方は正直かなり気になる、だが聞きたくないような気もするな。…なるほど、そうやって俺の心に揺さぶりをかけるのが狙いだな、実は何も見つけちゃいない、そうだろう？(普段見せないような悪戯っ子のような笑顔に軽く動揺したが、冷静にそう思い直して指摘して)

考えが揺れ動くことが果たして気張らずに話せていることなのかどうかというと少し怪しいところではある気がするけどな…ところで紗夜、段々話がズレていっている気がするんだが一体何の話をしているんだったか(最終的にポテトについて畳み掛けるように口にする相手に、敢えてやはりポテトが好きなのだろうという追求はせず、わざとらしくそう問いかけてみて)

ええ、何度も重ねて練習してきた音楽とその心構えと違って、こういう感情は初めてですから。……どんな表情をするのかと問われても、私は……その、恥ずかしくて見せられない感じがするんですが……恋はよくわかりません。わかりませんが…あなたのことは好ましいと思っているようです。そして、それを恋というのなら、そうなんだと…思います…(顔を寄せられて目線を逸らすもきちんと自分の気持ちも確かめるように口にして、手を取られたまま語尾がどんどん小さくなりつつも頷いて)

そんな無自覚にわかりやすく言うんですから笑ってしまうくらいおかしくもなりますよ。…聞かせてあげましょう。あなたは非常に私と好みが似ているのですよね、だから幼馴染とはいえずっと一緒でいろんなものに付き合ってくださり話も合う、無愛想な私と一緒にいて楽しそうですし、私も楽しく思えます。これはもう嗜好が一緒と言ってしむってもいいのではないでしょうか。……どうです？合っているでしょう(何も見つけてないなどと見栄は張りませんよと少し得意げに言い放って)

だって揺れ動いても嫌な気分ではないですから。あなたも同じではないのですか？…む。何の話をしていたか…？そんなのはもちろん。やはりおいしい…………ではなくて私のイメージの話ですよね。私は変化してるかもしれない、でも変化しても自然体でいてくれればあなたも構わないしそんな答えに私も安心しました。……そんな所です(もむもむ、とたくさん食べて満足したのか幸せそうに笑顔で頷き)
…お腹いっぱいになってきました。なんでたまに食べたくなるんでしょうね、こういうジャンクフードって

恋だと思う、か…本当読めないもんだな、紗夜のことならなんでも知っているつもりだったんだが、幼馴染のままではわからないこともあるってことなんだろうな…だから、これからはもっと紗夜のことを大切に思ってもいいか？これは新しい日々を寄り添って歩いていく為の第一歩だ…(普段の努力に裏打ちされた自信も今この時ばかりは役に立たないようで、いつになく不安そうな様子を不謹慎とは思いながら可愛く思えて愛おしい気持ちをそのままにそっと頬に口づけをして)

おお、なるほど、確かにそうかもしれないな。でも、別に嗜好が近くなくても紗夜と一緒に居て楽しいってことはあると思うぞ？例えば紗夜のことが好きとかな、無愛想でキツイこともいうけどたまにレアなリアクションを見せてくれて、紗夜が楽しそうだと俺も嬉しくなる…なんてな、少なくとも俺は紗夜が幼馴染だからって理由で紗夜のために何かしたことはないし紗夜が紗夜だから一緒に行動したいと思うんだぞ(その発想はなかったと手のひらにこぶしをポンと置き、改めて幼馴染という肩書は今の関係にそれほど重要なものではないと断言しておき)

おお、偉いぞ、ポテトに気を取られながらもちゃんと話の本筋は見失ってなかったな(これでも本人はポテト好きと認めないのだから中々に強情だな小さく笑いながらそう茶化して)そうだな、結構食べたしな(主に紗夜が)ていうか、たまにでいいのか？てっきり紗夜は週一ぐらいで食べたいのかと思ってた(なんだかんだで大盛りポテトのお皿は空になっており、自分も当然食べたが大半は相手が食べたのだから満腹になるのも必然であり苦笑して。相手の発言に対して思わずそう突っ込んでしまい)

恋愛豊富で遊び歩いているならばそういった機微も感じ取れるんでしょうけれど、情熱を燃やしてきたのはまず音楽でしたから自分の事なのによくわかりません。恋とは不安で安心で嬉しい……日菜じゃありませんがふわふわ感が……ああダメですね私、音楽でもまだまだなのにそれ以外にすらうろたえるなんて……え、えぇ、大切にされることには異議は唱えませ……ひぁっ！？///(考えれば考える程自分の体温が上昇していくような気がしておろおろした所に頬キスなど貰えば真っ赤になって普段上げないような声を上げて)

………つまりそれは、なんというか……嗜好が私に似てるというより、私が好きだからという事になりま……あっ！いえなんでもないです。自分で言ってて恥ずかしくなってきました…仮に幼馴染でなかったとしても同じ行動するんでしょうね、あなたは……うぅ(幼馴染が重要でないならばやはり自分は好かれているのか、という結論に達してしまっては普段なら自然に出るおざなりな言葉も出なくなって)私って音楽に一途だったと思ってたんですけどね……

き、気を取られてなんかいません！普通に食べて普通に美味しかった…それだけです！…仮に毎日食べれるとしてそれはそれでしあわ……楽しいかもしれませんが、毎日食べるよりたまに食べた方がより美味しく感じませんか？……え？あ……えと、たまにって週一くらいのペースかと思ってました…(と、こちらの中では週一くらいが妥当と思っていたようで言葉に詰まってしまい、最後にはぽそりと)………週一は普通……じゃないんですか…？

あー…紗夜の口からそんな声出るんだな、なんだか悪い事した気分だ。…でも、今更告白の取り消しは不可だからな？かといって俺に気を遣い過ぎるのも無しだ、紗夜はこれまで通り音楽に真剣に打ち込んでくれた方が俺も嬉しいからな。つまり紗夜にとって特別で大事なものに俺を入れてくれるなら嬉しい、そういうことなんだけどこいつは無茶な要求か？(普段の相手からは想像もつかないような嬌声が出てドキッとして少しバツが悪そうな表情をしたがすぐに気を取り直し自身の要求を告げ)

そうだな、今となってはそれも否定出来ないな。まあ…幼馴染っていうのはきっかけだしな、他の立場よりも紗夜にとっつきやすかったっていうのはあるけど、結局関わるきっかけさえ与えられればクラスメイトだろうが先輩後輩だろうが俺は紗夜に惹かれていた気がする…なんていったら流石に調子が良すぎか？(好きという言葉を意外なほどにあっさりと普通に受け入れ、なんとも自分に都合のいい解釈を自信たっぷりに述べて苦笑し)

残念ながら週一は多分平均より多い方だと思うけどさ、別に周りの評価なんて気にすることじゃないし好きな時に好きなものを食べるのが一番だろ？…って、そういう単純なことが素直に出来ないのが紗夜の難儀なところだよな、そんなとこも可愛いけど(俯きがちな相手の頭にポンと手を置き優しく撫でてはニヤリと笑い)

あ、あ…当たり前です！びっくりしたじゃないですか！誰のせいだど思ってるんですか！………こ…告白の取り下げはしなくて結構ですし、私は音楽を第一にするのに変わりはありません。…こほん、あなたの順位は音楽よりちょっと下、くらいです。妥協はしませんし態度の変化もしません…………ま、まぁ少し意識してしまうかもしれませんが、それはあなたのせいなので(自分の挙げた声に一層恥ずかしくなってしまい、真っ赤のまま口をへの字にして睨むが…音楽は第1にしても大事にするという要求はもうすでにそんな気分になっているので、えぇ、と小さく承諾し)……無茶な要求ではないですが場はわきまえて下さいね？

そうでしょうか。ifなんて考えても仕方ありませんが、そもそも幼馴染でなくばきっかけもないでしょうし私は音楽しか見ずに周りも視界に入れなかったでしょう。惹かれたとしても私にその気が起こるとは考えられません(調子に乗りすぎです、とそっぽを向いてツンとするも、まだ頬キスの影響か気恥ずかしさに朱は収まらず)

えっ…！？……い、いやそうは言いますが、評判は気にしないといけません。別に四六時中食べたいものではありませんし、今やRoseliaの名を持つものですから不名誉な行動はみんなに迷惑が、ひいては上を目指す私自身の枷になるのです。何ですか私をポテト魔人みたいに……あと撫でないでくださたい。可愛いも余計です(そんな単純なものではないのです、と反論して抗議もするが、なでられることに段々と抵抗もなくなってきた自分がいて、気恥ずかしさをごまかす為にそっとため息をついて)

紗夜にとっての音楽より少し下…それはちょっと不安だな、色々な意味で。…ああ、いや、なんでもない、気にしないでくれ、そこまで言ってくれて嬉しいぞ、うん(晴れて両思いとなって嬉しい一方で、相手の音楽への入れ込みようを見るとそれより少し下ぐらいでも…と違った方向に不安になるが、相手の気持ちが嬉しいことには変わりなく今は素直に喜んでおこうと笑って誤魔化し)

そんなことはわからないだろう、もしかしたら……いや、悔しいが確かに俺が好きになった氷川紗夜はとことんストイックだし幼馴染でもなんでもない俺の戯言に耳を貸す暇があればギターの練習をする、そんな奴だ(反論をしようとしたが、事実として相手の言うことが9割方正しかったため、かわりに好きになったなどとい言葉を用いて攻め方を変えてみることにして)

この際ポテトを食べることがどうRoseliaの不名誉に繋がるかは置いておくとして…なるほど、イメージを守るっていうのも中々大変なもんなんだなあ。しかしな紗夜、これだけは言わせてくれ。今の紗夜を前にして有無を言わさず衆目も気にしないで抱きしめたりしないだけ偉いと思って欲しい(そこまで言っては自らポテト好きと認めているのと同義だが、これ以上言及して相手の神経を逆撫でしないように無難な感じで締め、頭を撫でたりするのはこれでも自分では我慢している方なのだと堂々とした態度で返して)

あなたは音楽を第一に努力してきた私を認めてくれました。そんな私を好いてくれました。……であれば私はますます音楽を第一にしなければなりませんから。…いつも通りの私で自然体が良いのでしょう？(何か引っかかる感じの相手に疑問を抱きつつも、自分は望まれた通り自分を変えずに行こうと改めて誓ったつもりだったが)

好っ……！…こほん、わかってるではありませんか。…でもなんだかやっぱり、好きとか言われると照れ恥ずかしいものがありますね…。……私は天才でもなんでもないから、脇目も振らず努力しかなかったもので。立ち止まる余裕もありませんでした。だから、幼馴染で良かったと、思います(ストレートな言葉に気恥ずかしくなるが、ifはどうあれ今はこの関係になれて良かったと、ちょっと照れ笑いしながら呟いて)

だ、だってRoseliaは高潔なイメージがありますから……いえ、自意識過剰ですねこれは。…音楽さえ出来ていれば別に私がどこで何しようともRoseliaに影響はないかもしれませ……え…はい？だ、だ、抱きしめですか？そ、それはいけません、ね？き、清く正しい交際をその……！え、えらいです、ええ！(イメージなど考えるなんて自分はそこまで意識高い系にでもなったのかと首を振って考えを追い払う最中とんでもない単語が聞こえて。抱きしめるなんてそれこそ漫画やドラマの世界の話だけだと思っていたので挙動不審になり)

おう、それは勿論。俺と付き合ったせいで実力が落ちたなんてことになるのは俺としても不本意だからな、でもそうなると尚更付き合うってどういうことなんだろうな？(いつも通りに相手が実力発揮出来ることが自分にとっても望ましいと断言して、そしてそれは大きく生活が変わらないということで、だとすれば付き合うというのはどういうことなのだろうと単純に疑問を抱いて考え込んで)

こういう気持ちっていうのは折を見て言っていかないと紗夜の場合忙しさに忙殺されて忘れられそうだからなー。それからあんまり自分を卑下するものじゃないぞ、俺に言わせれば紗夜みたいに努力を続けて己を高め続けることが出来るのもれっきとした才能だと思うけどな？幼馴染だったから今みたいな関係になれた、だから嬉しい…紗夜の言葉をそんな感じで解釈すると何かと捗るな、ははは(真剣な様子で咎めてから、普段見せないような照れ笑いに、ついついそんな風に茶化したくなってしまって)

そうだな、あんまり無責任なことは言えないがファンとしてはむしろそういう普段の凛としたイメージとのギャップを喜ぶなんてこともあるかもしれないしな。…そんなに慌てることないだろう、心配なんてしなくても紗夜が望まないことを強引にはしないぞ？でも、紗夜的には抱きしめるだけでもう清い付き合いとは言い難い感じになるんだな、紗夜らしいといえばらしいけどな(これまでにないぐらいウブな反応が可愛らしく、頭を撫で続けてしまって)

…確かに、何も変わらないのであれば付き合うか否かはさしたる問題がない様に見えますね……では解消しますか？何も変わらず、変に意識もせず、昨日まで通りの私達に？(相手の言葉に、ふむ…と少し思案すればじゃあやめますか？と相手の目をじっと覗き込む様に見つめて)

そんなことありません……と言えませんね。音楽は今の私の全てですから。…まあ仰りたいことはわかります。ですが何でも卒なくこなす文字通りの天才が身内に居ても同じ事が言えますか？努力しても努力してもそれを軽々しく超えられてしまう………少々卑屈になるくらいは許して貰わないとやっていけません。…が、あなたがいたから、幼馴染であなたがあなただったから、私はここにいて笑っていられるのです(真剣な様子で咎められても静かに反論するが、クスリと小さく苦笑すれば今は大丈夫なのだと、誰にも見せたことないような年相応の笑顔をちょっとだけ見せて)…お陰様で私も努力が捗ります、ええ

ギャップですか……それで失望されなければ良いのですが……なんですか、経験がないのですから清い付き合いの範囲なんてわかる訳がないでしょう。あなた、私を風紀委員と知っての言葉…………で、ですから！頭を！撫でないでっ…て……！(抱き合うはおろかキスなど頬であっても言語道断なのにと頬を赤らめるが、撫で回されていよいよ猫のようにぎゃあぎゃあ騒ぎながら必死で相手の撫でる手を押さえようと奮闘し)…わ、私をなんだと思ってるんですか、もうっ…！

それは嫌だな。確かに理屈だけで考えればそれも一つの答えではあるんだが…こんなところまで理詰でくるとか手強過ぎやしないか、紗夜さんや。ま、そんなところも紗夜らしいといえばらしいんだが…(疑問は持ちつつも従来の関係に戻ってそれに甘んじるのは嫌だとは言うが、理屈で攻めてくる相手をどう納得させたものかと再び思考に耽って)

それは確かに…しんどいな、でも紗夜がここまで努力して成長して来れたのも日菜ちゃんっていう壁があったからだろ？…なんて言うのは当事者じゃないから言えることなのかもしれないけどな、まあ…あんまり卑下するなとは言ったけど、努力をしていく中でそれでもどうしてもしんどい時、自分自身に嫌気がさしそうになった時は俺がそばで慰めてやる、紗夜の頑張りを褒めてやる…どうだ？最高の幼馴染、いや、彼氏だろう？(相手のこれまでにあまりみたことのないような笑顔にドキリとして、照れ隠しにそう畳み掛けるように口にして照れ笑いを浮かべ)

なんだと思ってるって…生真面目で努力家でウブで可愛い俺の彼女だろ？晴れて恋人同士なんだから、俺としては多少でもスキンシップをしたいんだ、悪いか？けどまあ、本気で嫌だって言うんなら考えるぞ、流石に無理矢理っていうのは違うと思うしな(威嚇モードの相手に手を引っ込めつつ、そう言葉で攻め続けて、トドメに嫌なのか？と相手の意思を確かめるように真剣な眼差しで見つめ)

…冗談です。少し試しただけですから…私だって鉄面皮の女ではありません。何も変わらなくても特別な関係でありたいというのは私も思っていましたから。恋愛は理屈じゃ測れないというは現在進行形で体感してよくわかっています(淡々と、でも少しだけ楽しそうに微笑しながら呟き)…ですのでそんな悩まなくて良いですよ？

……妹なのに努力に励んでいる姉より優秀。客観的に見れば何て不甲斐ない姉なのでしょう。お姉ちゃんなのに何もできないのねと言われてる気持ちになりますよ？……それなのに日菜は明るくて元気で私が好きで…。…私も心から妹を憎めればまだ心持ちも違ったかもしれませんが、どっちつかずの心になっていた私とはそれこそ本当に度し難い………なんてね？さあ慰めて下さい。自称最高の彼氏様？(照れ笑いを見て静かに微笑みながら独白を続けると、ちょっとおどけて小首を傾げながら甘えさせてみせてと下から覗き込むように笑って)

悪いかって開き直らないで下さい。そんなにスキンシップしたいなら手を繋ぐだけでもいいでしょう！……い、嫌ではありませんけど恥ずかしいんです！！風紀委員として譲歩できるとはそこまでです！…いいですね？嫌ではないのです(手が離れたので髪を手櫛で整えつつ、赤い頬を隠すようにそっぽを向くも、嫌ではないのだと念を押すように重ねて言い)

お、おう…なんだそうか、良かった。付き合って勝手にテンション上げて盛り上がってるのは俺だけなのかって少しだけ不安だったけど、紗夜にとってもこの関係はやっぱり特別だったんだな。…ていうか今気づいたんだが変化っていうのはこういうのでいいんじゃないか？生活は大きく変わらなくても確かに俺たちの中の意識は変わってる、こういう小さな積み重ねが繋がりを強くしていくんだって、そんな気がするんだよな(案外身近なところに答えは転がっているのかもしれない、それならば自分たちは自分たちなりのペースで歩んでいけばいつか本当の意味で相手を愛せるのだろうと根拠はないがそう口にしてはニカッと笑い)

それでも紗夜が今音楽に真剣に打ち込んでるのは日菜ちゃんへの対抗意識じゃなくてRoseliaという居場所で自分を高めるため…それはつまり自分自身の意志だろう？確かに昔は紗夜は日菜ちゃんのことばかり意識してたよな…でも、今はそうじゃないだろう、Roseliaの一員としてどれだけのパフォーマンスが出来るか、そのことばかりに苦心してるように見える。それは多分紗夜自身が他人と比べて自分がどうとか考えるより自分自身がどうありたいかが大事だって気付いて成長したってことなんじゃないか？だからこそ日菜ちゃんのことも同じく音楽をの道を志す者として尊重し認めることが出来るまでになったんだって俺は思ってる…なんて言うと偉そうだけどさ、そう考えると最近の紗夜の日菜ちゃんへの態度の軟化もしっくりくるんだよな。…それに日菜ちゃんには出来なくて紗夜に出来たことがあるぞ、それはな…俺の心を射止めたことだ(相手が日菜のことを突き放さないのは決してどっちつかずな中途半端な思考などではなく相手自身の成長の賜物だろうとむしろ褒めて。それから少しもったいつけるようにしてなんとも緊張感のない発言をしては相手を優しく抱きしめてみたり)

そうだな、今日のところはそれで譲歩しよう。だけどな…今はほら雨が降ってるし帰りも一緒の傘で二人ってことになるよな？傘を持ったままじゃ手も繋げない訳だが、身を寄せ合って紗夜から腕を組んでもらって歩くっていうのは風紀委員的にはどうだ？(相手としても最大の譲歩をしてくれたのはわかるため、この場はそれでいいと頷き、それから少しだけ冗談めかして茶化すようにそう問いかけて)

テンションどうこうで言うのであれば爆上がりというものではなく、じわじわというかぽかぽかといいますか…ちょっと穏やかで少し気恥ずかしい、そんな特別感です。……いいですね、穏やかな変化で小さな幸せを積み重ねていく……ええ、とても良い、ですね(大きな変化でなくてもいいとの言葉に頷き、相手の笑顔をちょっと眩しそうに見つめるとつられてにこっと微笑んで)

ええ、その通り……ですね。きっかけこそ焦りと自分だけの負けないものを探していましたが…………まったくなんといいますか、あなた、本当に私のことよく見ていますね？思いもよらないことだけでなく自分で言いたいことも全部言われてしまいました……え？私だけにできたこと？…………ふふっ、なるほど。それは盲点でした。盲点でしたが……ほんとに、仮に、例えばですが言い寄られてもなびかないでくださいね？お願いしますよ？(自分の事をよく理解してくれた上に欲しい言葉まで貰って、かつ和ませてくれる冗談に眉を下げてくすくす笑って自然に抱きとめられていたが…)…こほん、あの……だ、抱きしめるのは、ふ、風紀としてどうなんでしょうか…(と、徐々に羞恥が上回ってきて、振りほどきこそしないがそろそろ離してはくれませんか…？と消え入りそうな照れた声でぽそりと呟き)…いえ、嫌ではないんですが、その、ええ、はぃ……

あ、雨ですね、雨ですか。雨ですから仕方ないです。寄せ合うのは良いと思います。し、自然ですね。離れたら濡れちゃいますからね。……腕はどうなんでしょうね？恋人っぽいですね？恥ずかしくないですかね？ドキドキしてるのが伝わったりなんだりしたら……でなくて風紀的には、ええと……(腕を組んで相合傘、などと想像してしまえばまた真っ赤になってわたわたとしどろもどろになるが)………ダメですけど、風紀的にはダメですが、恋人であればそれくらいは内緒でやってもいい……かも……？

…………
(/日菜「お姉ちゃん恋愛初心者過ぎてむっつりっぽくなってる…音楽関係ならぴしっとしてるんだけどなぁ……そこがかわいい？かわいくない？…などと思う日菜ちゃんなのでありましたー」)