「 絶対服従 」 ／ＮＢＬ

>ケンジ

(液晶画面を凝視していた瞳は乾いて充血するまで瞬きされずに背後に投げかけられた言葉に漸くゆっくりと瞳を開閉し。ひたひたと湿った足裏が床と密接する度に奏でる音に鼓膜は震え、真後ろで音が止むと全身で振り返る事は疎ましく渋々顎を上げて首を後方に倒して顔を合わせ。見知った顔に”奴の下僕"程度にしか抱かず、問い掛けに答えるべく既に口内で咀嚼され唾液と入り混じったサラミを舌の上に置き開口するなり舌を突き出して)
___ン。


(/初めまして、初回から汚らしい接触になってしまい大変申し訳御座いません。息子の代わりにこうして背後から謝らせて頂きますね、絡み辛いとは思いますがどうぞ宜しくお願い致します！)


>ミヤビ

____…お帰りぃ、ミヤビ。
(何者かにより重く閉められた扉の音に気が付くも確認する程の興味も関心も無く只管画面に映る暗闇の中の己の姿を眺めている事で心地の良い虚無感に浸っている中、唐突に投げかけられた味気の無い挨拶に呆けた声を漏らして脇をすり抜ける人物の背後を見遣り。先程ベランダにてニコチンを摂取していた所下から会釈をしてきた男を思い出し、その場は気にも留めなかったとのの記憶の面影から彼が何者かであるかを特定すると、徐に足を引っ掛けようと片足を伸ばして行く手を阻こもうと)