カタバミ 2018-03-01 19:09:33 |
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(抑える暇など与えられないまま、声が漏れてしまった。両手のひらに乗るほどの大きさをしたそれは暗い茶色の土台に支えられ、透明な球体の中に暗い場所でもすぐさま見つける事が出来、それでいて淡く輝いている。散らばった雲は橙色の反射を受け、落とさないように持ち上げればチカリと光が瞬く。写真を通しては味わえそうにもない夕焼け空の光景に目が離せずにいた。まるで、空の一部を切り取り埋め込んだのではないかと本気で思わせる。今、自分の心を惹きつけてならないのがスノードームと呼ばれる物である。しかし、これに対しては雪ではなく夕焼けだ。そのまま英語にすると確か───、サンセット。内心で呟いては確かそうだった筈だと無意識に首を頷かせた。両目をどこへも移さず、ガラスの球体に穴でもあいてしまいそうなほど真っ直ぐに向ける姿は無我夢中の子供を連想させ。)
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