待ち合わせ場所はいつものバス停。あの日も酷く蒸し暑い日で──そう、こんな風に大きな入道雲が空一杯に広がっていた。陽炎が揺らめき、生温い風が崩れかけのバス停を吹き抜けていく。腕時計は待ち合わせ時刻を過ぎても尚、先へ先へと針を刻んだ。何度夏を迎えれば、君とまたこの場所で会えるのか。 ( 淡さんは『遠い日の約束』をお題に、140字でSSを書いてください。 )