魔女 2018-02-13 12:58:54 |
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っ──!?
(このまま喰らってやろうか、と内心に出る欲望に従順になるのも悪くないと相手が恐怖を認めたのを聞けばニッと嗤うが、次に相手から出た言葉を聞けば驚いた表情で相手から飛び退いて「寂しい…?」と何が起きた分からないような表情で相手の言葉を繰り返しては、痛むことを忘れたはずなのに、なぜか胸が苦しくなり手で強く抑えながら乱れる呼吸を肩を動かして整えて。まさか、寂しいという言葉が出てくるとは思ってもいなかった。いや、1番驚いたのはその言葉を聞いて動揺している自分。なぜこんなにも、心が痛むのか。そもそも、これが心の痛みなのか正確には分からない。遥か遠い昔に、感情など置いてきた。全てを失ったあの日、声が潰れても泣き涙を枯らし、泣くことを忘れ、館を覆い尽くした茨のように心を閉ざし、ただ何時かこの命が朽ち果てる時まで孤独に生きる、そう思っていた。その間に、人間がもし訪れたのなら、忘れることは許されない憎悪のままに喰い殺そうとした。だが、今、そんな人間の言葉一つで動揺している自分がいる。ドクン、と鼓動が低く唸る音が聞こえたかと思えば、目は真紅に染まりその鋭い双眼で相手を見れば「私が寂しいだとっ…?お前に何が分かるっ!」と感情を爆発させたかのように風が吹き荒れ髪は真っ黒に染まり)
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